はじめに
コーポレートサイトの一部に採用コンテンツを掲載していて、採用特設サイトを別に立ち上げるか迷っていませんか?
他社はどうして採用特設サイトを開設しているのか、そのメリットと掲載すべきコンテンツ内容などを解説していきます。
目次
- 採用サイトとコーポレートサイトは分けた方がいい?
- 採用特設サイトを立ち上げるメリット
①自由なデザインが可能
②豊富なコンテンツで求職者とコミュニケーションできる
③採用に力を入れている会社だとPRできる - 採用特設サイトは新卒と中途で分けた方がいい?
- 採用特設サイトは外部求人サービスと連携すべき?
- 採用特設サイトに掲載すべきコンテンツは?
①未来への魅力
②シゴトの魅力
③ヒトの魅力
④仕組みの魅力 - まとめ
採用サイトとコーポレートサイトは分けた方がいい?
採用を計画している会社では、自社のコーポレートサイトの中に「採用情報」とタイトルを打って採用コンテンツを掲載している場合が多くあります。
しかし、一部の会社では「採用サイト」を立ち上げて求職者とのエンゲージメントを高めている例があります。「採用サイト」とは、企業がコーポレートサイトとは別に立ち上げた、採用情報だけに特化したWebサイトのことです。企業の雰囲気や福利厚生、社員のインタビューといった求職者の知りたい情報を盛り込み、企業と求職者とのエンゲージメントを高める目的があります。
既存の自社サイトと採用サイトの大きな違いは何でしょうか? もともとコーポレートサイトは顧客や株主、取引先などへの情報発信をメインに行っているため、求職者向けの情報が不足しているのです。特に普段は消費者向けの情報発信をしていないBtoB企業のコーポレートサイトは、BtoCの情報発信に慣れている企業のコーポレートサイトに比べ、求職者に「地味で素っ気ない、会社の面白さが分からないサイト」といった印象を持たれてしまう場合もあります。
またコーポレートサイトのターゲットは株主や顧客であり、採用サイトのそれは求職者と異なるります。そのためコーポレートサイトに求人情報を掲載すると誰宛ての情報なのかわかりにくくなり、現在のウェブ制作の主流はターゲット別にホームページを制作することになっています。
そして社会人経験の少ない新卒者は「コーポレートサイトの見た目・イメージ」に応募意欲を左右されるケースも少なくありません。自社の採用活動にかけられる予算にもよりますが、もしある程度の予算をかけられるなら、採用情報に特化させた特設サイトを開設することをおすすめします。
採用特設サイトを立ち上げるメリット
採用サイトを立ち上げるのには予算も時間もかかりますが、わざわざ立ち上げるメリットは、大きく3つあります。
①デザインが自由
採用以外にも会社として発信したい情報は他にもたくさんありますし、コーポレートサイトの中で採用情報だけが存在感を示しすぎるのも良くありません。なので採用に力を入れたい時期でも、コーポレートサイトのトップに「採用情報はこちら!」と大きなバナーを掲載するわけにはいきません。既存のコーポレートサイトに「採用情報」コーナーを設ける場合、サイトのデザインやコンテンツは自社のコーポレートサイトとトーンアンドマナーを合わせたものにしないといけなくなります。
また、リクナビやマイナビといった外部の求人サービスに採用情報を掲載する場合も、決まったレイアウトパターンに情報を当てはめていくため、他社との差別化や独自性の出し方が難しくなります。
しかし、自社の採用サイトなら、凝ったデザインや動画コンテンツなどで求職者の興味を引くアプローチが可能になります。
例えば、コーポレートサイトはかっちりした感じで作っているが求人サイトは若い人の興味を引くためにアソビがあるサイトにすることもできます。
②適切なコンテンツで求職者とコミュニケーションできる
一般的に、顧客や取引先の立場から見ると自社の社員採用情報は「関係ない」情報です。そのため採用コンテンツへの導線も限られるうえに、求職者が知りたい「社員の本音」や「先輩社員の一日」「社内イベントの様子」などは、コーポレートサイトに掲載しずらい場合もあるでしょう。その点、コーポレートサイトと分けて運用する採用サイトであれば、コーポレートサイトのイメージに配慮することなく自由な情報発信が可能です。
また、外部の求人サービスでは、動画コンテンツ等を追加する場合に別途費用が発生します。自社の採用特設サイトであれば制作費用以外は発生しないため、リーズナブルに情報発信が行えます。豊富なコンテンツで求職者とコミュニケーションを取ることで、採用時のミスマッチを防ぐことにも繋がります。
※私たちは外部の求人サービスが必要ないというつもりはなく、外部の求人サービスではレイアウトが限られている文字数が限られてる等の理由で十分に会社の魅力を求職者に伝えられないが、求職者に広く会社の情報を伝えるためには求人サービスを使うのが良く、求人サイトと併用することがいいという立場です。
③採用に力を入れている会社だとPRできる
自社で採用サイトを運用している会社は、それだけで「採用活動に力を入れている会社」というPRになります。自社独自の採用サイトは、各社横並びで採用情報がラインナップされる外部の求人サービスよりも、会社のオリジナリティを強く打ち出せます。
単に応募者を集めるだけでなく、採用サイト内で会社説明会の動画を見てもらう、自社製品への思い入れやキャリア別の先輩社員の体験談を聞いてもらうといった、自社のカルチャーを発信する手段として活用することも考えましょう。他社との人材獲得競争を有利に進め、自社カルチャーにマッチする人材を採用するための手段として、採用サイトに力を入れる企業は年々増加しています。
採用特設サイトは新卒と中途で分けた方がいい?
採用特設サイトは、新卒採用と中途採用で別々にしている会社も多くあります。なぜなら、新卒と中途で採用基準が異なる場合がほとんどだからです。たとえば新卒採用では「自社カルチャーへのマッチ度」「ポテンシャル」を重視し、中途採用では「これまでの実績」「即戦力になるか」といった基準で選考を進める場合、それぞれの応募者に知って欲しい情報や見せたいコンテンツも自然と異なります。
実際に、大手企業では採用サイトのトップページで「新卒採用はこちら」「中途採用はこちら」と導線を分けていることも珍しくありません。しかし、採用サイトにかける予算や担当人員に制限がある企業では、現実的に新卒と中途向けで別々のコンテンツを制作する余裕がないこともあるでしょう。そんなときは採用サイトを新卒採用メインで活用し、中途採用は職種別に特化した人材エージェントや、WantedlyやLinkedInといったSNSを活用したソーシャルリクルーティングを活用するのも一つの手です。
採用特設サイトは外部求人サービスと連携したほうがいい?
複数の外部求人サービスを利用している場合、それぞれのサービスごとに応募者への対応が発生し、業務が混乱することも少なくありません。特に会社説明会や一次面接など大人数の調整が必要になる場合や、日程変更など個別の様々な問い合わせに、採用媒体ごとに対応するのは一苦労です。社内調整の漏れや連絡忘れなどが出てくる場合もあり得ます。そのような問題を解決し効率的な採用活動を行うために、自社の採用サイトには採用管理システムを導入することが可能です。
採用管理システムとは、複数の求人サービスからの応募者を一元管理し、面接日程の調整から応募者データの比較といった採用業務を効率的に進められるツールです。採用管理システムは外部の求人サービスとも連携できますが、システムごとに連携可能な求人サービスが異なります。そのため、自社採用サイトと外部求人サービスを両方利用したい企業は、以下の流れで計画を立てることをおすすめします。
1.利用する外部求人サービスを決定する
2.外部求人サービスと連携できる採用管理システムを選定する
3.採用管理システムを導入して自社採用サイトを構築する
採用サイトに掲載すべきコンテンツは?
それでは採用特設サイトには、どのようなコンテンツを載せていけばいいでしょうか?
それは端的に言うと、求職者が疑問に思っていることに回答していくコンテンツを掲載していけばいいです。
例えばこんな疑問があるのではないでしょうか?
求職者の疑問
- どんなビジョンを持った会社なんだろう?
- 一緒に働くひとたちはどんな人たち?オフィスの環境は?
- ここで長く働くことで家族を食べさせていけるかな?
このような疑問を感じながら仕事を探しているのではないでしょうか。
それに企業は回答していくことで、求職者とのエンゲージメントを深めていくことができます。
疑問に回答していく秘訣としては次の魅力を開示していくコンテンツを作成していくことが必要です。
①未来への魅力
ます一つ目は「未来への魅力」です。企業の理念・ビジョンや今後の戦略を提示したものになります。
つまり会社がこれからどんな方向に向かって事業を行っていくか、
どのような社会課題・地域課題を解決していくのか
社会や地域に対してどんなインパクトを与えれる存在になりたいのか
を提示していくものになります。
具体的には
・理念・ビジョンの提示・代表のメッセージ・未来構想について・SDGsの取り組みなどがあげられます。
②シゴトの魅力
次に2つ目は「シゴトの魅力」です。扱っている商品・サービスの説明や仕事の醍醐味について伝えるコンテンツになります。
商品・サービスとしては自社が提供する商品・サービスが人々にどのような価値を提供し、どれだけの社会貢献を果たしているかを伝えるコンテンツになり、
仕事の醍醐味としては具体的な仕事の内容などになります。
具体的なコンテンツとしては、社員インタビューや商品・サービス紹介ページ・お仕事紹介ページ・募集要項などになります。
③ヒトの魅力
ぞして3つ目はヒトの魅力になります。
やはり仕事を探している方が気になるのは一緒に働く仲間のことになります。
そこでどのような人たちとどんな環境で働くのか示していくことが重要になります。
具体的なコンテンツとしては
・経営者からのメッセージ ・社員インタビュー ・社員アンケート
などなどになっていきます。
④仕組みの魅力
さいごに、仕組みの魅力になります。
これは会社の仕組みとして、この企業で働き続けられるかを求職者に説明するコンテンツになります。
例えばオフィスの環境・評価・報酬制度について、有休消化・休日について、健康経営の取り組みについて等になります。
具体的には会社の数字を伝えていくインフォグラフィックやどのようにステップアップしていくか説明するキャリアプランについてのページなどになります。