自社が求める理想的な人材を探し出すためには、求人情報サイトの活用だけではなく、独自の採用サイトでの活動も重要な役割を果たすと考えられています。
「自社の採用サイトを一から作り直したい」と考えている方や、「現行の採用サイトでは十分な効果が得られていない、リニューアルを検討している」という企業の担当者もいることでしょう。
本記事では、応募者数を増やすための効果的な採用サイトデザインについての知識を提供します。具体的な採用サイトも紹介しておりますので、是非とも参考にしていただきたいと思います。
もくじ
- 採用ウェブデザイン最新トレンド&新卒・中途募集参考サイト10選
《2023年度》採用用サイトデザインの最新トレンド
1. ファーストビューデザインについて
2. スクロールエフェクトについて
3. マウスオーバーエフェクトについて - 《新卒求人》トレンドを活用した採用サイト5社一覧
1. 株式会社パルコ採用サイトについて
2. 本田技研工業株式会社(HONDA)採用サイトについて
3. 株式会社 小学館採用サイトについて
4. 東映株式会社採用サイトについて
- 《中途採用・キャリア求人》トレンド取り入れサイト5社
1. 株式会社良品計画の採用情報サイト
2. ヤマト住建株式会社採用サイトについて
3. ADKホールディングス採用サイトについて
4. 株式会社サイボウズ採用サイトについて
5. 読売新聞社採用サイトについて - 採用サイトのデザインで応募を増やすポイント3つ
1. 求職者向けのコンテンツ作成
2. 求職者が利用しやすいデザイン
3. エントリーボタンを見やすい位置への設置 - 採用サイトデザインの5つの工程
(1)目的とターゲットを明確に設定する
(2)掲載すべき情報を精査する
(3)サイトマップの作成
(4)採用サイトのデザイン決定
(5)コンテンツを作る - 採用サイトをデザインする3つの方法
1.《自社で制作》CMS
2. 《自社で製作》採用サイト作成サービス
3. 《外注》制作会社 - まとめ
採用ウェブデザイン最新トレンド&新卒・中途募集参考サイト10選
求職者があなたの採用サイトに興味を持ち、応募しやすい環境を作るためには、採用サイトのデザインが大きな役割を果たします。フレッシュな視覚的体験を提供することで、彼らの興味を引きつけ、サイト全体を読み進めてもらうことがかのうになります。
そのために採用サイトデザインの最新トレンドを知りそれらを取り入れることがポイントになります。流行りのデザイン要素を活用することで、あなたのサイトは求職者にとって魅力的なものになります。
ここではこれらのトレンドを詳しく解説するとともに、その実践例として成功を収めている企業の採用サイトをご紹介します。新卒者向けのサイトデザインから中途採用に特化したものまで、参考になるサイトを10社分ピックアップしました。
《2023年度》採用用サイトデザインの最新トレンド
1. ファーストビューデザインについて
ファーストビューデザインとは、ウェブサイトを訪れた際にユーザーが初めて目にする範囲のデザインのことを指します。これはスクロール操作をしない状態で表示される部分を指し、ユーザーのウェブサイトに対する最初の印象を左右する重要な要素となります。
このファーストビューのデザインは、ユーザーがウェブサイトに滞在するか、あるいはすぐに離れてしまうかを決める決定的な要素となります。そのため、デザインの質には特に気を配りたいところです。
ファーストビューのデザインにおいて、会社のブランドや個性を強く表現し、訪問者を引きつける演出が重要となります。また、ターゲットとする人材が自分自身に向けられたメッセージであると感じられるような、魅力的なキャッチコピーの使用が必要です。
さらに、ウェブサイトの読み込み時間が長いと、ユーザーは待つことなくサイトを離れてしまう可能性が高くなります。そのため、画像の圧縮や不要なJavascriptの削除など、ページの最適化に努めることが必要となります。これらの配慮を行うことで、訪問者がウェブサイトに長く滞在し、より深く内容を読み進める可能性が高まります。
2. スクロールエフェクトについて
スクロールエフェクトとは、ウェブページを上下に移動する(スクロールする)と、背景やページ内の各種要素が縦や横方向に動くという視覚的な演出のことを指します。
このスクロールエフェクトによる動きが加わることで、ウェブサイト全体に立体感が生まれ、奥行きや遠近感を視覚的に表現することが可能となります。この結果、単調なページ構成から脱却し、訪問者の目を引きつけることができます。さらに、自社が伝えたいメッセージを視覚的に強調し、訪問者の理解を深めることに役立ちます。これらの要素が組み合わさることで、ウェブサイトのユーザビリティが向上し、結果的に採用における採用やブランディングに対する効果を高めることが期待できます。
3. マウスオーバーエフェクトについて
マウスオーバーエフェクトとは、マウスを使った簡単な操作によって、ウェブページの背景が換わったり、オブジェクトの大きさや形状が変化するといった視覚的な効果を指します。これは、ユーザーの行動に反応するデザインの一部とも言えます。
このエフェクトのバリエーションは多岐にわたります。例えば、「少し透明になる」、「色が変わる」、「反転する」、「グラデーションが単色になる」、「単色からグラデーションになる」、「下線が引かれる」など、様々な表現が用いられます。これらはすべて、ユーザーがマウスを操作したときに発生します。
このマウスオーバーエフェクトは、ユーザーの注目を引き、興味を持ってもらうための強力なツールとなります。それは、ユーザーの行動によってデザインが変わり、それがユーザーの興味を引きつけるからです。その結果、ユーザーがサイトに長く滞在するという、非常に期待できる効果をもたらすでしょう。
《新卒求人》トレンドを活用した採用サイト5社一覧
1. 株式会社パルコ採用サイトについて
株式会社パルコは、時代を反映したファッションビル「PARCO」を全国各地へと広げている企業であり、その採用サイトはその魅力を如実に表現しています。
このサイトは、スクロールエフェクトを用いて縦方向に情報を展開する独特なデザインが採用されています。それぞれの画像には、最新のトレンドを融合したマウスオーバーエフェクトが加えられており、視覚的にも楽しむことができます。
また、画像コンテンツを中心に据えることで、より視覚的にインパクトのある情報伝達を可能にしています。そのデザインモチーフとしては、ノスタルジックな要素を取り入れることで、ユーザーにとって親しみやすく、かつ洗練された雰囲気を醸し出しています。
特に、アパレル系の企業にとっては、このサイトは参考になるはずです。これは、ファッション業界のトレンドを反映しつつ、企業の個性を十分に表現しているからです。ぜひ、一度ご覧になってみてください。
https://www.parco.co.jp/jinji/
2. 本田技研工業株式会社(HONDA)採用サイトについて
本田技研工業株式会社は、世界をリードする輸送用機器の製造メーカーとして広く知られています。自動車やオートバイの製造においては世界最高峰のポジションを占めている一方で、飛行機や農作業車といったパワープロダクツの製造にも力を入れています。
その採用サイトのファーストビューは、「どうなるかじゃない、どうするかだ。」という力強いキャッチコピーの後に、同社の多岐にわたる製品群が映し出されます。最後に続くエンブレムの連続が描く躍動感溢れる動画は、訪問者の注目を引きつけます。
サイト全体のデザインは、動きのあるファーストビューでありながらも、メニューバーはシンプルで直感的に操作できる配置となっています。これにより、ユーザーはスムーズに次々とコンテンツを閲覧することができます。
大企業としての堂々とした風格と、最新のトレンドを取り入れた動きのあるファーストビューが融合したこのサイトは、本田技研工業の採用を目指す人々にとって、必見の情報を提供しています。詳細はこちらからご覧いただけます
https://www.honda-recruit.jp/
3. 株式会社 小学館採用サイトについて
株式会社小学館は、雑誌、漫画本など多岐にわたる書籍の出版を行っている会社で、近年ではWebメディアの運営も行っています。
彼らの採用サイトは、愛らしいイラストに彩られ、RPGの要素を取り込んだ初期ビューが、現代のトレンドに満ち溢れています。
サイトをスクロールしていくと、まるで冒険を進めていくように、ページが進行する楽しいデザインが特徴です。
採用サイトの主要なコンセプトは""変""で、常に変化し続ける世界の中で、変わらない心を大切に持ち続け、さらなる変化を追求しようという深いメッセージを伝えています。
社員一人一人のユニークな側面や、面白おかしいエピソードをサイトに織り込むことで、訪問者に楽しげでユーモラスな印象を与える採用サイトとなっています。
https://jinji.shogakukan.co.jp/2022_teiki/
4. 東映株式会社採用サイトについて
東映株式会社は、その名の通り映画制作を行う企業ですが、それだけにとどまらない彼らのビジネススタイルをご紹介しましょう。
彼らは自らを「総合コンテンツ企業」と称しており、映像制作を中心軸に据えつつ、その周りで多岐に渡るビジネスを展開しています。映画制作だけでなく、テレビ番組、ミュージックビデオ、ウェブコンテンツなど、さまざまな形でエンターテイメントを提供しています。
その企業風土を象徴するかのように、彼らの採用サイトもまた、一風変わったデザインとなっています。サイトは、「ACTION」という文字から始まる映画特撮を思わせるようなデザインで作られており、サイト内を回遊するには、マウスオーバーエフェクトがかかった特定の箇所をクリックする、というゲーム感覚を取り入れたユニークな構成が特徴的です。
大胆な文字の使い方と色の選択が一際目を引き、映画や特撮が好きな人々の心を思わず掴んでしまうでしょう。そのような要素が詰まった採用サイトは、まさに映像制作を主軸とする企業らしい、クリエイティブな面を見せています。
《中途採用・キャリア求人》トレンド取り入れサイト5社
1. 株式会社良品計画の採用情報サイト
株式会社良品計画は、おなじみの「無印良品」や「MUJI」ブランドの商品を製作・開発・販売している幅広い事業を展開する企業です。
その採用サイトは、ブランドのイメージとシンクロするように設計されています。白を基調としたシンプルなデザインで、サイトを訪れた人々に清潔感と整頓された印象を与えます。
また、サイトのコンテンツは多岐に渡り、画像も豊富に掲載されています。これにより、訪問者に対して会社のビジョンや活動を視覚的に丁寧に伝える工夫がなされています。
さらに、サイト全体にトレンドを取り入れたマウスオーバーエフェクト効果が用いられており、これによりユーザーは次に何をするべきかを自然と理解し、スムーズに情報を読み進めることが可能となっています。
フォントの選定や色使いも、ブランドイメージに合致する形で統一されており、サイトを訪れることでブランドへの信頼感を感じることができます。
採用サイトのURLはこちらです。:https://careers.muji.com/jp/
これらの特徴から、株式会社良品計画の採用サイトは、ビジネスの世界でも高い評価を得ていると言えるでしょう。
2. ヤマト住建株式会社採用サイトについて
兵庫県に本社を構える注目のハウスメーカー、ヤマト住建株式会社の採用サイトをご紹介します。
サイトは明るいオレンジ色を基調とした一貫性のあるデザインで、シンプルながらも最新のトレンドを取り入れたマウスオーバーエフェクトが特徴的です。このエフェクトは、訪問者を次のページへと誘導する効果的な手法となっています。また、サイト内には採用に関する動画や会社概要、求めている職種の一覧、さらには福利厚生に関する情報など、求職者が知りたいと思う情報が整理されて掲載されています。
さらに注目すべきは、サイト全体を通じて用いられている画像や動画の中に含まれる社員自身のメッセージです。これにより、企業としての顔となる社員たちがどのような思いで働いているのかを直接伝えることができ、訪問者に対して親近感を持たせることが可能になっています。このように、ヤマト住建株式会社の採用サイトは、訪問者に対して同社の魅力を的確に伝える役割を果たしています。
3. ADKホールディングス採用サイトについて
ADKホールディングスは、マーケティングの提案から実行まで、デジタルとメディアのプランニング、そしてバイイングを手掛けるソリューション企業です。さらに、総合的なクリエイティブ企業、ビジネスの企画からプロデュースまでを行う企業、そしてグループ全体の戦略やバックオフィス機能を提供する純粋持株会社としても機能します。これら3つの会社が同じグループに所属しています。
この採用サイトに訪れると、まず目に飛び込んでくるのは、動きのあるファーストビューです。「#全員チャレンジャー」というキャッチフレーズと、社員たちが現在取り組んでいるプロジェクトの様子が順番に表示されます。スクロールすると、動きのある背景とともに前面に出てくるコピーが注目を引く仕掛けになっています。
さらにスクロールすると、次に現れるのはオーバーマウスエフェクトが施されたバナーです。これは、現在募集中の職種やカテゴリーへと訪問者を誘導するためのものです。こうしたトレンドを活用した構成が全体的に取り入れられているため、非常に流行に敏感なサイトと言えるでしょう。
https://recruit.adk.jp/
4. 株式会社サイボウズ採用サイトについて
株式会社サイボウズでは、Kintone、サイボウズoffice、Garoon、そしてMailwiseという四つのグループウェア製品を開発・販売している企業です。
その採用サイトは、企業のテーマカラーであるブルーを基調にした清潔感あふれるデザインを採用しており、見ているだけで気持ちが引き立てられるような印象を与えています。
サイトを訪れると最初に目に入るのは、「チームワークあふれる社会を創る」。これは企業の理念を表すキャッチフレーズであり、一見して最新のトレンドを取り入れていることが理解できます。
また、サイト内には多数の社員の写真が掲載されており、そこからは働く環境の魅力や、チームワークを大切にする企業文化がうかがえます。この採用サイトは、訪れた人に対して株式会社サイボウズの社風をダイレクトに伝える役割を果たしています。
https://cybozu.co.jp/recruit/
5. 読売新聞社採用サイトについて
読売新聞社、というとその名が示す通り、140年以上もの長い歴史を誇る新聞社であることは周知の事実です。しかし、それだけでなく、スポーツ、文化、レジャーといった多岐にわたる領域で活躍する一流の企業や団体とも深く結びついている、まさに多角的なビジネスを展開している会社でもあるのです。
このような歴史と伝統を持つ企業が、その採用サイトで提示しているトップ画面は、時代のトレンドを巧みに取り入れています。そのキャッチコピー「この瞬間を、未来に刻む」は、新聞の活字を思わせるフォントで表現され、一見するとその深い意味が伝わってくるでしょう。
サイトのデザインは、新聞の紙面が持つ独特の感触や雰囲気を散りばめることで、安心感を与える仕上がりとなっています。あなたもぜひ、この採用サイトを訪れてその魅力を体感してみてください。
https://saiyou.yomiuri.co.jp/
採用サイトのデザインで応募を増やすポイント3つ
企業が自社で採用サイトを立ち上げ、自社にフィットする人材の応募数を増やしたいと考えるのは当然のことです。
しかし、「どのようなデザインをすれば、応募者の数が増えるのか?」という問いに頭を悩ませる採用担当者も少なくないことでしょう。
この記事では、採用サイトのデザインにおける「応募数を増やすためのポイント」を3つ具体的にご紹介します。これらのポイントを押さえたデザインにすることで、より多くの適切な人材があなたの企業に興味を持ち、応募することを促すことができるでしょう。
1.求職者向けのコンテンツ作成
求職者の方々が企業の採用サイトを訪れた際、大切なことは、その企業の職場環境を具体的に想像できる情報を提供することです。彼らは、ただ求人情報を探すだけではなく、自身が働く可能性のある環境をリアルに感じ取りたいと望んでいます。
このため、その企業独自の高品質な写真やイラスト、動画を採用サイトに掲載することが推奨されます。特に、現在働いている従業員の風景を捉えたコンテンツは、求職者にとって非常に価値のある情報源となります。これにより、彼らは企業の雰囲気をより具体的に、そして直感的に理解することができるでしょう。その結果、求職者自身がその職場環境にフィットするかどうかを判断する材料とすることが可能となります。
2.求職者が利用しやすいデザイン
企業が自社の採用サイトに魅力的なデザインを導入するケースは多々あります。しかし、そのデザインが求職者にとってどれだけ使いやすいものであるか、という点も、採用サイト作成においては大変重要な要素となります。
一見、目を引くデザインを優先することは魅力的に思えるかもしれませんが、その結果、エントリーへの道筋が分かりづらくなってしまうと、求職者からの応募を受け取るという採用サイトの首要な目的を達成することが難しくなる可能性があります。
現代では、スマートフォンから採用サイトをチェックする求職者が増えています。そのため、スマートフォン画面上でも閲覧しやすく、エントリーへの道筋が明瞭なデザインが重要となるのです。これが、求職者を見逃さないための重要なポイントとなります。
3.エントリーボタンを見やすい位置への設置
採用におけるウェブサイトの主な目的は、応募者を増やすことです。そのため、応募を促すエントリーボタンの配置は非常に重要な要素となります。このボタンは、訪問者が簡単に見つけられるように、明らかで目立つ場所に設置するべきです。
エントリーボタンを最も効果的に配置する方法の一つは、画面の上部や横に固定することです。これにより、ユーザーがどのページにいても、常にエントリーボタンが視界に入るようになります。このように、ユーザーがいつでも簡単に応募できるようにすることが、採用サイトの成功につながるのです。
採用サイトデザインの5つの工程
採用するための人材を見つける採用サイトは、その影響力が大いに期待されます。しかし、Web制作の経験がない採用担当者は、どのような手順を踏んでいくのか、どう始めてよいのか困惑することもあるかもしれません。
ここでは、採用サイトが完成するまでの手順を5つのステップに分けて、詳しくご説明します。"
(1)目的とターゲットを明確に設定する
採用サイトを運営する目的は、自社が求める資質を持った人材の応募数を増加させ、新たな社員との間に起こる可能性のある職務適合性の問題を最小限に抑えることにあります。
ただし、自社が求めている人材像と大きく異なる求職者からの応募が増えると、求めていた結果が得られず、しかし対応にかかるコストは膨らむ一方となります。
このような状況を避けるためには、具体的に「どのような人材を採用したいのか」を具体的にイメージし、そのターゲットを設定することが重要となります。
例えば、「コミュニケーション能力のある人材を求めています」という表現だけでは、あまりにも抽象的で具体的なイメージが湧きません。
・初対面の人とでもスムーズに会話ができる人材
・他人の意見を尊重しながら、自分の意見も適切に伝えることができる人材
といったように、自社が求める特定のコミュニケーションスキルを具体的に伝えることが必要です。
(2)掲載すべき情報を精査する
採用サイトに載せるべき情報は、「求職者が探している情報」と「企業の魅力」の2つです。
◆求職者が探している情報
「求職者が探している情報」を把握するためには、求職者の視点で詳細に検討することが大切です。
就職みらい研究所が発表した「就職白書2020」の調査では、「求職者が知りたい情報と実際に知ることができた情報」について調査が行われました。その結果、求職者が知りたかったにもかかわらず入手できなかった情報は次の通りです。
・企業内部の人間関係
・採用選考の基準
・実際の残業時間
・具体的な業務内容
この調査結果を考慮して、どの種類の情報を採用サイトに掲載するべきかを考案しましょう。
◆企業の魅力
企業の魅力を求職者に効果的に伝えるためには、業務内容、事業内容、社員の特性、企業文化、制度などを具体的に紹介することが重要です。
例えば、業務内容については「具体的に何を行うのか」「どのような点を通じて達成感を感じるのか」を、企業文化については「企業が重視している価値観は何か」「他の企業と差別化するための独自の企業文化は何か」を、具体的に掲載することで、求職者に対する訴求力を高めることが可能です。
(3)サイトマップの作成
サイトマップとは、ウェブサイト全体の構造を一覧表示したものであり、これを作り上げることでウェブサイトの制作が円滑に進行するのです。これは、あなたが作りたいウェブサイトの全体像を一目で把握するための道具とも言えます。
採用サイトで取り扱うべき主要な項目は以下の通りです。
・トップページ
・会社の詳細な紹介
・会社の理念やビジョン
・CEOまたは代表者からのメッセージ
・現在の社員の紹介
・採用の基準や採用プロセス
・待遇や福利厚生の詳細
・応募の手順や方法
ウェブサイトには可能な限り多くの情報を詰め込みたい気持ちは理解できます。しかし、ウェブサイトの「視覚的な理解しやすさ」と「情報量」のバランスを保つためには、サイトマップ自体はシンプルに仕上げることが必要です。それにより、一つ一つのページが多くの情報を伝える役割を果たすことができるのです。
(4)採用サイトのデザイン決定
採用サイトのデザインは、シンプルさとわかりやすさが重要とされています。
確かに、強烈なインパクトを持つデザインの採用サイトを作ることは可能です。しかし、本質的には、情報を明確かつ容易に伝えられるようなシンプルなデザインを目指すべきです。一見地味に感じるかもしれませんが、これが求職者に対して情報を効率的に伝える最良の方法です。
(5)コンテンツを作る
《掲載するべきコンテンツ》会社の概要
会社の概要は、基本的にはコーポレートサイトと同一の内容で問題ありません。ただし、事業内容や業務内容に関しては、より具体的かつ詳細な情報を提供しましょう。
また、企業の目指すミッションやビジョンについては、求職者が企業の未来像を理解し、その企業で働くことの価値を判断するための重要な要素です。そのため、これらは明瞭で理解しやすい形で表現することが必要です。
《掲載するべきコンテンツ》選考のフロー
求職者にとって、応募から採用までのプロセスは、非常に重要で必要不可欠な情報です。
選考フローを一目見て理解できるような図示にすることで、求職者は安心感を得てエントリーに進むことができます。
さらに、具体的な選考日程や期間を掲載することで、求職者に対する配慮となります。
《掲載するべきコンテンツ》代表のメッセージ・社員紹介(インタビュー)
代表が企業のビジョンや採用に対する情熱について語ることで、求職者の応募意欲を掻き立てる動機を生み出します。
また、実際に働く社員を紹介することで、求職者はその企業に対する親近感を感じ、自分がその場で働くイメージを描きやすくなります。そのため、社員紹介は写真や動画を用いて行うことをお勧めします。
《掲載するべきコンテンツ》キャリアパス・研修制度
求職者が入社後にどのように成長し、どのようなキャリアを築くことができるのかを示す具体的なキャリアプランは、新卒者や中途採用者が企業を選ぶ際の重要な要素の一つです。
また、新卒者や未経験者を採用する企業では、研修制度がどの程度の期間で、どのように行われるのかも、応募を決める上で重要な要素となります。
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採用サイトをデザインする3つの方法
採用サイトのデザインには様々なアプローチが存在していますが、その中でも主に使用される3つの手法について、その概念とそれぞれが持つ利点と可能性のある課題を詳しく解説していきます。これにより、皆さんが自社の採用サイトをデザインする際の参考になることでしょう。
1. 《自社で制作》CMS
CMSとは何か?
CMS、つまりコンテンツマネージメントシステムは、HTMLやCSSといった専門的な知識がなくとも、誰でも簡単にウェブサイトを構築したり更新する事が可能なシステムを指します。
各CMSによって微妙な特性は異なりますが、ウェブサイトの設立、運営、管理などを容易に行う機能が詰まっています。
CMSを活用するときの利点
CMSを駆使することで、ウェブサイト制作の経験が皆無であったとしても、自社で手軽にウェブサイトの作成や更新を行うことが可能になります。
自社でウェブサイトを作成することにより、制作に必要なコストや時間が大幅に抑えられるだけでなく、一つのウェブサイトに複数のID/パスワードを発行し、作業を分担することも可能となります。
CMSを活用するときの欠点
しかし、CMSを使用する際にはサイバー攻撃による不正アクセスの可能性が全くない訳ではないため、適切なセキュリティ対策が必須となります。
さらに、作業したデータはローカルに保存されないため、定期的なバックアップが必要となる点も留意する必要があります。
2. 《自社で製作》採用サイト作成サービス
採用サイト作成サービスの解説
採用サイト作成サービスは、企業が自社の求人情報を広く伝えるための専門的なツールを提供する形のサービスです。このサービスを活用することにより、誰でも容易に自社専用の採用サイトを作り上げることが可能となります。
これらのサービスは、しばしば無料あるいは非常に低価格で利用でき、初心者でも扱えるように設計されたテンプレートを用意しています。この結果、特別な専門知識を持たない人でも、自社の採用サイトを自由自在に作成できるわけです。
採用サイト作成サービスの利点
採用サイト作成サービスには、IndeedやGoogle仕事検索などの求人検索サイトへの自動連携機能が備わっているものが多いです。したがって、自社が利用している求人検索サイトと連携するサービスを選ぶことで、求人への応募者数を増やすことが可能となります。
採用サイトの構築から更新、修正までを自社一貫で行うことができるので、外部に依頼する必要がなく、結果的に採用活動を低コストで行うことが可能となります。
採用サイト作成サービスの欠点
しかしながら、無料のサービスはテンプレートを元にコンテンツを組み立てる形が一般的で、そのためにデザインの個性やオリジナリティを出しにくいという欠点があります。
また、無料のサービスでは一部の機能に制限があったり、特定のサービスやオプションを選択すると追加費用が発生することもあります。これらのことを理解した上で、自社のニーズに最適なサービスを選択することが必要です。
3. 《外注》制作会社
外注先としての制作会社の利点について
制作業務を外注することで、自社のスタッフが持つ重荷を軽減することが可能となります。具体的には、企業がプロジェクトの概要や必要な要件を提供するだけで、その後の作業プロセスは制作会社が一手に引き受けるという形になります。
さらに、自社のイメージや業態にマッチした、高品質な採用サイトが作り上げられるというメリットもあります。制作会社が持つ豊富な専門知識を活用することで、効果的な採用活動を展開することが可能になるでしょう。
制作会社を外注先とする際の注意点
一方で、制作会社に外注をする場合のデメリットとしては、高い専門性と品質を求めるぶん、自社で行う制作と比べてコストが高くなる傾向にあるという点が挙げられます。
制作会社によっては、価格設定が異なるため、依頼内容が複雑になればなるほど、それに伴って費用も増える可能性があることを理解しておく必要があります。
そして、制作や更新作業は時間と労力を必要とします。したがって、納期に関しては余裕をもって計画することを強く推奨します。これにより、制作会社が十分な時間を確保して、適切な作業が行える環境を整えることが可能となります。
まとめ
採用サイトを設計する際、最も重要な点は、求職者に対する魅力を最大限に引き立てるデザインを選ぶことです。これは、応募者数を増やすための重要なステップです。
その上で、Webサイトの最新トレンドを採用し、企業の魅力や価値を伝えるための十分な情報を提供することが効果的です。
採用サイトを制作する際には、いくつかの要素を考慮する必要があります。「自社で採用サイトを作成するために必要な人員や業務の量はどの程度か」「サイトの制作にどれほどの予算を割り当てることができるか」「どれほどのクオリティを目指すべきか」など、これらの要素を踏まえて、自社に最適な方法を選び出すことが必要です。
特に、自社内に専門的な知識を持つ人材が不足している場合には、費用はかかりますが、有償の採用サイト作成サービスや外部の専門業者に委託するという選択肢も検討するべきです。これにより、品質の高い採用サイトを作成することが可能となります。