Indeedは、日本国内で最大手で求人媒体の一つとして知られています。しかし、単に求人情報を掲載するだけでは、求職者からの応募数を増加させることは難しいのが現状です。

求職者からの応募数を増やすためには、Indeedへの求人掲載だけでなく、掲載内容の微調整や、検索時のキーワード選択など、自社の求人に対する課題を具体的に解決するための戦略が必要です。

本記事では、Indeedに自社の求人情報を掲載したにも関わらず、応募者数が思うように集まらない理由と、その問題を解決するための具体的な対策について詳しく説明します。

Indeedとは?求人募集方法と料金体系について

Indeedという人材採用プラットフォームの基本的な仕組みについて説明します。Indeedの仕組みや費用体系を深く知ることで、求職者がどのようにして応募に至るのかというプロセスがわかるようになります。

Indeedとは?応募を募る仕組みと料金体系

Indeedとは、求人情報に特化した検索エンジンで、これは求人サイトや企業の採用情報ページから集約された大量の求人情報を見ることができ、またそれに応募することも可能なサービスです。

このサービスは、インターネット上に点在する様々な求人情報を一元的に集約し、Indeedの検索ボックスに求職者が希望する勤務地や職種といった情報を入力することで、その検索ワードに適合する求人情報を表示するという方法を取っています。

Indeedへの直接的な投稿だけではなく、他の求人情イトや企業の採用情報ページからも情報を集約しているため、求職者はIndeedを通じて幅広い求人情報を得ることができるという大きな利点があります。

求人検索エンジン「Indeed」

Indeedは、2022年6月現在、全世界で2.5億人、そして日本国内だけでも4000万人以上が訪れる、世界中から幅広く利用されている求人情報のウェブサイトです。

ただし、Indeedは通常の転職サイトとは一線を画しています。それはなぜかというと、Indeedは求人情報に特化した検索エンジンとして設計されているからです。つまり、一般的な転職サイトが提供するキャリアアドバイスや職歴作成のアシストなどといった付加的なサービスは提供していません。その代わり、Indeedは数多くの求人情報に特化しており、それがIndeedの大きな特徴となっています。

さらに、Indeedには検索エンジン最適化策（SEO対策）が施されています。これは、GoogleやMicrosoftBingなどの大手検索エンジンで求人情報を検索した際、Indeedの求人情報が検索結果に表示される確率を高めます。つまり、Indeedの求人情報は、他の求人情報よりも多くの人々に見られる可能性が高いということです。これがIndeedのもう一つの大きな特徴と言えるでしょう。

求人検索は「キーワード」×「勤務地」

求人情報を効率よく探すための検索法として、一般的には希望する「職種」や「雇用形態」などの「キーワード」と、希望する「勤務地」の2つの情報を用いて検索を行う方法が主流となっています。

この方法を用いることで、検索エンジンの使いやすさが向上し、また、キーワードのマッチング精度も高まります。その結果、求職者が自分の希望する職種や勤務地の求人情報を効率よく探すことが可能となります。また、企業側も自社の求人情報が適切なキーワードで検索されやすくなるため、求職者と企業とのマッチングが促進されます。このように、キーワードと勤務地を用いた求人検索法は、求職者と企業双方にとって非常に有利な方法と言えるでしょう。

料金のシステム

Indeedという求人情報サイトの料金体系についての詳細を、ここではご紹介いたします。このサイトの料金体系は主に2つのパートに分けられます。それぞれの料金体系の特性を確認していきましょう。

1つ目はスポンサー求人（有料掲載）という形式です。Indeedでは求人情報が掲載された期間に関係なく、求人情報がクリックされるたびに料金が発生するという、クリック課金制という方法を採用しています。この有料掲載はスポンサー求人とも呼ばれており、求職者が閲覧する場所に優先的に表示されるため、より多くの求職者から閲覧される可能性が高まります。また、有料掲載の開始と停止は自由に設定可能ですので、通常は無料掲載を利用し、必要に応じて有料掲載を始めるといった柔軟な運用が可能となっています。

2つ目はオーガニック求人（無料掲載）と呼ばれる形式です。Indeedでは無料で求人情報を掲載することも可能であり、そのため他の求人サイトと比較して掲載料を節約しながら求人広告を運用するという利点が存在します。Indeedで無料掲載を行う方法は、「直接投稿」と「クローリング」の2つが提供されています。

「直接投稿」はIndeedの投稿フォームから必要な情報を入力し、そこから求人広告を投稿する方法です。ただし無料掲載ではテキスト情報のみの求人ページになるため、画像や動画を追加したい場合は有料掲載の利用が必要となります。

「クローリング」はIndeedの検索エンジンがインターネット上の求人情報を収集する仕組みを利用し、自社の求人情報をクローラーに収集してもらう方法です。すでに自社の求人ページが存在する場合、Indeedのクローラーによって情報が収集され、自社の求人ページがIndeedに反映されます。

ただし、Indeedにクローリングされるためには、「1つの求人につき1つの職種名が簡潔に記載されていること」や「明確な勤務地が記載されていること」など、掲載内容に関する特定の条件を満たす必要があります。

Indeedを活用した求人応募のメリットとデメリット

《メリット1》無料で手軽に募集を掛ける事ができる

Indeedを利用すると、求人情報の掲載に費用が発生することはありません。アカウントを作成し、そのアカウントから求人情報を投稿するまでの一連のステップが全て無料です。

このため、求人広告の掲載にかかる費用について心配する必要がなく、自由に、そして気軽に求人情報を広めることが可能となります。

《メリット2》費用対効果が良い

通常、求人情報を流すためには求人サイトや情報誌に掲載料を支払う必要がありますが、Indeedというサービスでは、そのような掲載料を気にすることなく、無料で求人情報を公開することができるのです。

無料で掲載した際には、求人ページのアクセス数や応募者の数に関係なく、追加の費用が発生することは一切ないのです。これは、採用活動におけるコストを大幅に削減できる大きなメリットと言えるでしょう。

さらに、有料掲載を選ぶ場合でも、自社でクリック単価を設定できる仕組みがあります。これにより、特定の求職者層にターゲットを絞ってアプローチしながらも、広告費用をコントロールすることが可能となるのです。このため、Indeedを利用することで、他の求人サイトと比較して、より効果的に経費を抑えることができます。

また、無料掲載で試しに求人情報を流してみることも可能です。その結果を見て、本格的な採用活動を始めるタイミングで有料掲載に切り替えるのも一つの戦略となります。これにより、採用に至るまでの費用を抑えつつ、効率的に求人広告を運用することが可能となります。

《メリット3》予算管理が簡単

Indeedというプラットフォームは、求人広告の掲載に期間の制約を設けていません。広告のクリック単価や予算を設定し、その予算が使い切られた時点で広告の掲載は終了します。

これにより、同一の予算でも短期間で集中的に広告予算を使用したり、長期にわたってゆっくりと広告予算を使い切ったりといったように、採用の状況に合わせて柔軟に広告掲載期間を設定することが可能となります。これが、Indeedのシステムが予算管理において非常に扱いやすいとされる理由の一つです。

《デメリット1》無料掲示だと求人が埋もれやすい

Indeedの無料掲載サービスは、多くの企業に利用されているおかげで、様々な求人情報が掲載されています。しかし、その一方で、無料掲載される求人情報は他の多数の情報に囲まれ、その結果、見つけにくくなる可能性があります。これが無料掲載の大きなデメリットとなります。

有料のスポンサー求人広告掲載を活用すると、求人広告がスポンサー広告のエリアに表示されます。これにより、無料掲載よりも求職者の目に触れやすくなり、より多くの応募が期待できます。

無料掲載の場合、求人情報はオーガニック求人として表示されます。新規に掲載された求人情報ほど見やすい位置に表示されますが、時間が経つとその位置は下がります。このため、無料掲載だけで理想の人材が応募してくれること、または応募数が増えることを期待するのは難しくなります。

《デメリット2》運用に専門知識が必要

Indeedの有料掲載を効果的に活用するためには、クリック単価の調整や求人広告のアクセス状況の確認、さらには適切な検索キーワードの選定といった、特殊な知識やスキルが必要となるのが現実です。

このような求人広告の運用は、運用型の求人広告に習熟している担当者でなければ、どのような手法でクリック単価を最適化したり、どの検索キーワードを選ぶべきかといった判断が難しいものとなります。

もしも、自社に専門的な知識を持つスタッフが不在である場合、その運用作業を外部の代理店に委託するという選択肢も存在します。ただし、その場合も費用対効果を最大限引き出すためには、代理店選びにも注意が必要となることを忘れないようにしましょう。

Indeedで効率的な一括管理！応募者管理画面3つの特色

応募者状況の確認・管理が容易

Indeedが提供する応募者管理機能は、その明瞭さと使いやすさで人材採用のプロセスを劇的に改善します。すべての応募者が一覧表示される一つの画面から、必要な情報を簡単に把握できます。これには、応募者の詳細情報、面接進行状況、そして双方向のメッセージングが含まれます。さらに、応募者が提出した履歴書もダウンロード可能で、その情報を迅速に取得できます。

それぞれの応募者に対して、彼らがあなたの企業にどの程度興味を持っているか、また、書類審査が完了したかどうか、その他のステータス情報を記録することも可能です。これにより、個々の応募者に対する管理作業が大幅に簡素化され、より効率的な採用活動を行うことが可能になります。

面接のスケジュール調整と引き継ぎが簡単

Indeedという求人プラットフォームには、「面接リクエスト」という非常に便利な機能が存在しています。これは、面接の日程や開始・終了時間、面接の形態や場所など、多岐にわたる情報を一手に管理できるツールとなっています。これにより、面接の調整を効率的に行うことが可能となります。

さらに、Indeedの管理画面からは、応募者が提出した履歴書や職務経歴書などの書類を一括でダウンロードすることができます。これにより、情報の引継ぎや共有をスムーズに行うことができ、採用をよりスムーズに進めることが可能となるでしょう。この機能は、他の担当者への情報の引き継ぎや共有が必要な際に特に有効です。

メッセージのやり取りが簡単

Indeedの便利な管理画面を通じて、求職者に対する返信を効率化するための「メッセージテンプレート」機能を活用することができます。

求職者の数が増加すると、一人ひとりにメッセージを送る作業は大変な労力と時間を要します。しかし、このメッセージテンプレートを使用すれば、メッセージの作成と送信のプロセスが大幅に簡略化され、重複する作業から解放されます。具体的には、一度作成したテンプレートを適用することで、一々新たな文面を考えて入力する手間が省けるのです。これにより、求職者へのコミュニケーションがスムーズに進行し、その結果として人材採用の効率も向上するでしょう。

Indeed応募が来ない3つの原因とその解消法

《応募が来ない理由1》そもそも求職者には見られていない

Indeedという求人情報サイトでは、掲載時期や頻繁に更新するかどうかで、求人情報がどの位置に表示されるかが変わります。そのため、自社の求人広告がなかなか求職者の目に止まらない可能性があります。

では、求職者が自社の求人広告に気づきやすくするため、どんな戦略をとるべきでしょうか。今後の記事で詳しく説明していきます。

《解決策1》より検索されやすいキーワードを入れる

《解決策2》検索求人を細かく分類して掲載する

人材の募集における効果的な手段の一つとして、求人情報を具体的に、そして細分化して掲載することが挙げられます。

具体的な例を挙げましょう。通常、一つの求人募集では、正社員からアルバイトまで幅広い雇用形態について一括して募集することが多いです。しかし、この方法では求職者が自分に合った雇用形態を見つけにくい可能性があります。

そこで、求人を「正社員」、「アルバイト」、「業務委託」など雇用形態ごとに分けて掲載する方法をおすすめします。これにより、求職者は自分に適した雇用形態での求人を直接検索し、見つけられるようになります。この方法であれば、それぞれの雇用形態を探している求職者を効率的に獲得できる可能性が高まります。

《解決策3》有料掲載の広告予算を上げる

有料掲載広告を使用している際には、クリック単価を増やすことで、自社の求人情報がより適切な位置に表示されるようになるというメリットがあります。これにより、潜在的な求職者が自社の求人情報に目を通す可能性が高まります。

ただし、無計画に単価を引き上げるのではなく、先に業種別のクリック相場を調査しておくことが重要です。これによって、「どれくらい単価を増やすべきなのか」についての目安を得ることができます。このようにして、有効に広告予算を活用することで、人材採用の成果を向上させることが可能になるのです。

《応募が来ない原因2》クリックがあっても詳細が見られていない

自社採用情報が求職者にクリックされても、詳細情報が閲覧されない場合の解決策を見て行きましょう。

《解決策1》タイトルの工夫

求人広告におけるタイトルは、求職者の注目を引きつけるために重要な役割を果たします。そのため、タイトル作りには独創性と工夫を加えることが求められ、それが求職者の関心を惹きつける一助となります。

求職者は、タイトルに興味を持った求人広告に対して、その内容が何かを理解するために詳細情報をじっくりと確認する傾向にあります。

そのため、求人広告のタイトル作成時には、難解な単語や業界特有の専門用語を避け、明瞭で簡潔な表現を用いることが推奨されます。そうすることで、広範な求職者の興味を引きつけることが可能となります。

《応募が来ない原因3》募集内容に魅力がなく応募に至らない

あなたの会社への応募が思うように増えないことに悩んでいませんか？その背後には、提供している求人情報が求職者にとって魅力的に感じられていない可能性が考えられます。

求人情報は、企業が自身をアピールするための一つの手段です。魅力的な求人情報を作ることで求職者の関心を引き、応募数を増やすことが期待できます。

そこで、求職者にとって魅力を感じてもらえない求人情報を改善し、応募数を増やすための具体的な解決策を提案します。これらの解決策を試してみて、求職者からの応募数を増やす一助となることを願っています。

《解決策1》詳細な仕事内容を書く

求職者が自身がどんな業務に携わるのか、具体的なイメージを持てるよう、仕事内容を詳細に記載することが大切です。

たとえば、「インターネットを用いてクライアントの集客をサポートする」といった抽象的な説明よりも、「自社と契約を結んだクライアントの専属プランナーとして、Googleアナリティクスを中心にWeb解析を行う」といった具体的で明確な情報を提供することで、応募者は自分の役割や責任が一目で理解できます。

このように、仕事内容を具体的に明示することで、求職者が職場での自分の立ち位置や業務内容を具体的にイメージしやすくなります。これにより、自身のスキルや経験が求められる仕事内容にマッチしているかどうかを判断しやすくなるため、より適切な求職者が応募する可能性が高まります。

《解決策2》他社より給与や待遇面を良くする

自社が他社と比べて給与や待遇面で遅れを取っていると感じた場合、その解決策として自社の待遇を他社よりも魅力的なものに変えていくというアプローチがあります。

Indeedという求人情報サイトでは、各職種についての平均給与の検索が可能となっています。これを活用することで、他社の求人と自社の待遇を比較し、その上で待遇面をどのように改善していくべきか、具体的な調整を行うことができるのです。このように自社の給与や待遇を見直すことは、優秀な人材を引き寄せ、採用競争に勝つための重要な戦略となります。

《解決策3》自社の採用ページを作ってIndeedと連携する

Indeedで求人広告を掲載する代わりに、自社で専用の採用ページを設け、それをIndeedと連携させる手法も存在します。この方法の最大の利点は、Indeedよりも設計や掲載内容に関して自由度が高い点です。さらに、複数の職種の募集情報を自社の採用ページに掲載しておけば、求職者に対して多様な求人情報を提供することが可能になります。これにより、より多くの求職者の目に触れる機会が増え、採用の成功率を上げる可能性が存在します。

まとめ