「スタンバイ」は、「Indeed(インディード)」「求人ボックス」「Googleしごと検索」などの同じカテゴリーに属する求人検索エンジンの一つであり、その特性と使い方について説明してまいります。
この記事では、求人検索エンジン「スタンバイ」の動作原理やその強み、そしてあなたが「スタンバイ」で求人情報を掲載する際の利点と欠点を詳細に解説します。さらに、「Indeed」や「求人ボックス」には見られない「スタンバイ」独自の特色も紹介します。これにより、「スタンバイ」の適用範囲とその有用性について深く理解するための手引きとなることを目指します。
目次
- 「スタンバイ」の仕組みと優位性
・スタンバイとは何か
・スタンバイの仕組み
・スタンバイの2つの強み - スタンバイに掲載するいい点・悪い点
■スタンバイのメリットと掲載に適している3つの求人
1.全国・地方でも求人ができる
2.ミドル層向けの求人
3.さまざまな雇用形態を掲載できる
■スタンバイに掲載する2つのデメリット
1.検索結果での上位表示が難しい
2.絞れるキーワードが少ない - スタンバイへの掲載方法と費用について
■求人掲載する4つの方法
1.クローリング
2.かんたん求人作成
3.採用管理システムとの連携
4.掲載料金について - Indeedと求人ボックスにはない、スタンバイの特徴3つ
・職種一覧
・デバイス別の設定
・トピックの掲載 - まとめ
「スタンバイ」の仕組みと優位性
ここからは、求人検索エンジン「スタンバイ」の仕組みや優位性を紹介します。
スタンバイとは何か
スタンバイは、2015年にZホールディングス(ソフトバンクグループの一部)と株式会社スタンバイ(現在は株式会社ビズリーチと合併)が共同で設立した求人検索エンジンです。
このスタンバイというウェブサイトでは、利用者が自分の希望する勤務地や職種を指定して検索を行うことで、インターネット上に掲載されている多数の求人情報の中から、自分の条件に合った求人を見つけ出すことが可能となっています。
スタンバイは、常時約900万件以上(2020年8月時点のデータ)の求人情報を掲示しているだけでなく、Yahoo!Japanの求人検索エンジンである「Yahoo!しごと検索」とも連携しています。そのため、特に40歳から60歳までの、Yahoo!ユーザーが多い中高年層に対しても、大きな宣伝効果を持つことができるのです。
スタンバイの仕組み
インターネット上で様々な求人情報を取り揃えた求人検索エンジン「スタンバイ」は、数多くの情報を一度に検索することが可能な非常に便利なツールです。
もしもあなたが自社の採用ページや採用サイトを運営しているなら、情報収集の手段としてクローリングをスタンバイに依頼することで、自社の求人情報をスタンバイ上にさらけ出すことが可能となります。また、採用サイトを持たない企業でも心配はいりません。スタンバイでは「かんたん求人作成」という手段を通じて、直接求人情報をスタンバイ上に掲載することが可能です。
さらにスタンバイの魅力は、Yahoo!Japanが提供する求人検索エンジン「Yahoo!しごと検索」との連携機能にあります。スタンバイの有料掲載を利用すれば、その情報はYahoo!しごと検索の有料枠にも同時に掲載されます。これにより、より多くの求職者に対して自社の求人情報をアピールすることが可能になり、効果的な人材採用へと繋がることが期待できます。
スタンバイの2つの強み
圧倒的な求人数:国内最大級の900万件以上
「スタンバイ」は、その求人情報数が900万件を超えるという、国内最大級の規模を誇る求人サービスです。求人専門の検索エンジン「求人ボックス」でさえ500万件以上の求人情報を扱っていますが、「スタンバイ」はそれを大きく上回る900万件以上もの情報を掲載しています。
このサービスは、Yahoo!Japanが提供する「Yahoo!しごと検索」とも連携しており、「スタンバイ」の有料掲載を選択すれば「Yahoo!しごと検索」の有料枠にも同時に掲載されます。つまり、より広範囲の求職者に効率的に自社の求人情報を伝えることが可能というわけです。
無料での掲載も可能
「スタンバイ」には、「かんたん求人作成」という機能が用意されており、こちらを利用すれば無料で求人情報を掲載することができます。
この「かんたん求人作成」には、以下の4つの機能が含まれており、全て無料で利用することが可能です。
1.求人ページの作成
2.チャット機能
3.スカウト機能・スカウトメッセージの作成
4.送信応募者(求職者)の情報管理
特に、自社の採用サイトや採用ページを持っていない企業や店舗であれば、「かんたん求人作成」を活用することで、効率的に求人情報を掲載することが可能です。このように、「スタンバイ」はその多機能性と利便性から、幅広いニーズに対応可能な求人サービスと言えるでしょう。
スタンバイに掲載するいい点・悪い点
ここからは、求人特化型の検索エンジン「スタンバイ」に掲載する、メリット3つとデメリット2つを紹介します。
スタンバイのメリットと掲載に適している4つの求人
ここではスタンバイに掲載することで成果が生まれやすい求人を紹介していきます。
1.全国・地方でも求人ができる
「スタンバイ」という求人検索エンジンは、日本全国の求人情報を探すことが可能な便利なツールです。このシステムは、PCやスマートフォンの位置情報(GPS機能)を活用することで、ユーザーが自身の居住地域やその周辺で最適な求人情報を簡単に見つけることができます。
さらに、スタンバイ株式会社の関連企業が運営する地域別求人特集メディアとも連携しているため、地方エリアでの求人情報の探しやすさも強化されています。これにより、地方の求職者に対しても効果的な募集活動を展開することが可能となります。そのため、幅広い地域での求職・採用活動を展開したい企業にとって、スタンバイは非常に有用なツールと言えるでしょう。
2.ミドル層向けの求人
「スタンバイ」という求人検索エンジンの一番の特長は、あの「Yahoo!しごと検索」との連携機能にあります。
有料で「スタンバイ」に求人情報を掲載すると、「スタンバイ」だけでなく「Yahoo!しごと検索」の画面上でも、スクロールすることなく表示されます。これにより、大幅に多くの求職者があなたの求人情報を閲覧する機会が増えるのです。
Yahoo!はその情報量の豊富さと充実度で知られており、特に主婦や主夫、そして40歳代から60歳代のミドル層の方々が多く利用しています。そのため、もしあなたの採用ターゲットがこのユーザー層と一致するのであれば、「スタンバイ」への求人掲載は大変効果的です。
「スタンバイ」を通じて、あなたの求人情報は効率的に広がり、大きな宣伝効果を発揮することが期待できます。これにより、あなたのビジネスはより多くの適切な人材を獲得することが可能となるでしょう。
3.さまざまな雇用形態を掲載できる
求人情報探索エンジン「スタンバイ」は、多種多様な職種と雇用形態の求人情報を包含しています。
一般的に、求人サイトは新卒採用、中途採用、アルバイトといった特定の雇用形態に焦点を当てることで、企業(雇用主)と求職者の間の雇用条件の一致度を高めることを意図しています。
しかしながら、このアプローチは「雇用形態に囚われずに広範な職種を探求したい」という求職者のニーズに対応することが難しくなることもあります。
この問題を解決するために、スタンバイは以下に挙げる全ての雇用形態を取り扱っており、幅広い求職者の要求に対応可能です。
これらは正社員、契約社員、新卒、派遣社員、インターン、パート・アルバイト、業務委託、そしてボランティアを含みます。このように、求職者が多岐にわたる選択肢から自身に最適な雇用形態を選ぶことができます。
スタンバイに掲載する2つのデメリット
ここではスタンバイに掲載するデメリットを紹介します。
検索結果での上位表示が難しい
「スタンバイ」というサービスは、Yahoo!の検索エンジンを用いた際には、一般的に目立つ位置に表示されます。しかし、それとは対照的に、Googleの検索エンジンを利用した際には、上位に表示されにくいという欠点が存在します。
他のサービス、例えば「Indeed(Indeed)」や「求人ボックス」と比較した場合に、「スタンバイ」のSEO対策(自社のウェブサイトを検索結果上でより目立つ位置に表示させるために行う戦略)がやや劣ってしまっています。そのため、検索エンジンから自社のウェブサイトへと誘導する、という流れがなかなか形成されにくい状況にあります。
このように、「スタンバイ」はSEO対策が十分でないため、検索エンジン結果の上位に表示されにくい傾向があります。その結果、検索サイトからのユーザーの流入を促進することが難しくなってしまうという課題を抱えています。
絞れるキーワードが少ない
求人情報のクリック単価を高めるための手段として、Indeed(Indeed)を用いると、求人キャンペーンの構築が容易に行えます。しかしながら、「スタンバイ」というプラットフォームでは、同じように簡単にこれを実現することは難しいという事実があります。
「スタンバイ」の特性として、キーワードによる求人情報の取得が可能です。しかしながら、「職種名」および「勤務地」の2つしかキーワードを絞り込むことができないという制約が存在します。したがって、「スタンバイ」を使用して求人情報を取得する際は、職種名や勤務地などのキーワードに対する独自の工夫が必要です。
例示すると、スタンバイでキーワードの変更を通じて効果を改善する方法を紹介すると、作業系の求人と事務系の求人の間で求人応募の比率を調整したいとき、作業系の求人応募を増加させるためには、「アルバイト」、「パート」、「製造業」、「軽作業」、「ハローワーク」、「中高年」などのようなキーワードが一般的によく検索されます。
そのため、他のメディアで人気のあるキーワードをランキング形式で調査し、それらのキーワードを原稿に組み込むことが、効果的な求人情報の取得につながる重要なポイントであると言えます。
スタンバイへの掲載方法と費用について
「スタンバイ」の求人掲載手順3つと費用について紹介します。
求人掲載する4つの方法
まずはスタンバイに求人掲載する4つの方法について解説していきます。
1.クローリング
クローリングとは、求人情報を収集するための一手法で、ウェブ上の求人情報を「スタンバイ」というクローリングロボットが自動で読み取り、それを掲載する方法を指します。
このクローリングを行うにはあらかじめ申請が必要となります。そして、申請方法は大きく2つに分けられます。
1つ目は「スタンバイ」に直接、クローリングを依頼する方法。2つ目は、代理店を通じてクローリングを依頼する方法です。
ただし、クローリングを利用した掲載には時間が必要で、申請から実際の掲載までには約1週間から2週間ほどの期間が必要となる場合があります。
また、掲載される求人内容が具体性に欠けていたり、必要な情報が不足していたりすると、「スタンバイ」の基準を満たしていないと判断され、結果的に掲載されないこともあります。そのため、クローリングを活用する際は、求人内容の充実度や完全性に十分な注意を払う必要があります。
2.かんたん求人作成
もしも、あなたの会社が採用のためのウェブサイトや専用ページを持っていないとしたら、無料で利用できる「スタンバイ」の「かんたん求人作成」機能が大変役に立つでしょう。
「かんたん求人作成」の手順は、以下の3つのステップに分けられます。
1.無料求人ページの作成ボタンをクリック 2.自身のアカウントを作成 3.フォーマットに従って必要な情報を入力
この「かんたん求人作成」ツールを使うことで、自社の求人にぴったりの求職者を職種や勤務地に基づいて検索し、彼らをスカウトすることが可能となります。また、求職者と直接チャットでコミュニケーションをとることもできます。このような機能により、効果的で時間を無駄にしない採用活動を行うことができます。
ただし、一つ注意すべき点として、「かんたん求人作成」で作成した求人情報は「無料枠」に表示されるため、「有料枠」に比べて、閲覧者の目に触れる機会はそれほど多くはないかもしれません。
3.採用管理システムとの連携
採用管理システム(Applicant Tracking System、略してATS)とは、企業が採用活動を円滑に進めるためのツールのことを指します。これは、自社の求人募集の作成から、応募者の情報管理、最終的な採用決定まで、全てのプロセスを一つのシステムで管理できるという特長を持っています。
この採用管理システム(ATS)が主に提供する3つの大きな機能があります。
1つ目は、作成した求人募集を企業自身の採用サイトとして利用できる点です。これにより、自社のウェブサイトを訪れた見込みのある求職者に対し、直接企業の魅力を伝えることが可能となります。
2つ目は、作成した求人情報を複数の求人サービスに一度で公開できる機能です。これにより、企業は一つ一つの求人サイトに情報を入力する手間を省き、広範囲の求職者に対して自社の求人情報を伝えることができます。
そして、3つ目は、異なる出所からの応募者情報を一つのシステム内で統一して管理できる点です。これにより、求職者情報の一元化が可能となり、より効率的な採用活動が実現します。
「スタンバイ」というサービスと連携している採用管理システム(ATS)を活用することで、「スタンバイ」上に直接求人情報を掲載することが容易となります。特に、大量の求人情報を扱う企業様にとっては、採用管理システム(ATS)の利用は、その効率性から非常におすすめとなります。
4.掲載料金について
基本的に、「スタンバイ」への求人情報掲載にかかる費用はゼロです。ただし、自社の求人広告がより多くの目に触れるようにしたい場合、クリック課金型の有料プランを選択することができます。
このクリック課金型とは何でしょうか?それは、求職者が貴社の求人広告を一回クリックする度に一定の費用が発生する、というシステムです。要するに、クリックされた数だけ費用が発生するため、求職者の関心度合いによって課金額が決まるのです。これにより、無駄な経費を削減し、効率的に広告が展開できるのが特長です。
さて、このクリックごとの課金額、つまりクリック単価は、最低30円から最高1,000円までと、あなたの会社の予算や戦略に合わせて自由に設定することが可能です。また、この有料掲載費用は、クリック数に応じて後払いで請求されるため、初期費用を気にすることなくスタートすることができます。
Indeedと求人ボックスにはない、スタンバイの特徴3つ
ここからは、同じ求人特化型の検索エンジンの「Indeed」や「求人ボックス」にはない、「スタンバイ」だけの特徴を3つ紹介します。
1.職種一覧
「スタンバイ」は、多種多様な職種を取り扱うことにより、求職者が自身の希望や適性にピッタリ合う職業を見つけることをサポートしています。
一般的な「一般事務職」、「営業職」、「ホールスタッフ」などのオーソドックスな職種はもちろん、新時代に生まれた「YouTuber(ユーチューバー)」といった新興職種、また「薬剤師」や「司法書士」などの専門性を要する職種、さらには「着物アドバイザー」のように他の求人サイトではほとんど目にすることのない、ユニークな職種までを扱っています。
「スタンバイ」の最大の特長は、その幅広い職種の対応力です。これにより、企業は自社の特性やニーズに特化した求人情報を掲載することができ、自社に最適な人材を効率的に探し出すことが可能になります。
2.デバイス別の設定
「スタンバイ」という求人情報プラットフォームも、「Indeed(Indeed)」や求人ボックスなどと同様の「クリック課金型」の料金制度を取り入れています。
しかし、「スタンバイ」は他の求人情報検索エンジンとは一線を画す特徴があります。それは、デバイスごとに料金設定が可能な点です。例えば、「スマートフォン版だけ有料掲載にする」や「パソコン版は高価な単価設定にし、スマートフォン版は最低限の単価に設定する」といった具体的な設定が可能です。
このようにデバイス別に設定が行えることで、ターゲットとする層に合わせた予算配分が可能となります。これにより、効果的で効率的な採用活動を実現することができます。あなたの企業が求める人材を、最も効率的に、かつ最もコストパフォーマンスの良い方法で探し出す一助となるでしょう。
3.トピックの掲載
「スタンバイ」は、多岐にわたるトピック(テーマ・話題)が一覧表示されている特徴を持つ採用メディアです。
ここでは、「ファイナンシャルプランナーになりたい」「ヨガインストラクターへの道」「映像作家へのキャリアパス」など、様々な職種やキャリアについての情報が詳細に掲載されています。このような内容豊富なトピックを通じて、求職者は自分が興味を持つ仕事の内容や必要となる資格などを予め把握することが可能となっているのです。
さらに、これらの記事はGoogle検索やYahoo!検索などのSEO対策も実施しているため、一般的な検索エンジンを通じたアクセス数も高く、集客力に優れています。
「スタンバイ」は、求職者が必要とする情報を厳選して提供することで、その個々のニーズにマッチした職種を見つけることができるシステムを作り上げています。
このようなトピックの掲載により、企業側と求職者の希望がより一致しやすくなり、企業は自社に適した人材を採用することが容易になるでしょう。
まとめ
人材採用における求人情報の提供エンジンとして「スタンバイ」は、他の同種のサービスには見受けられない特徴として「デバイスごとの料金設定体系」、「幅広い職種の一覧性」、また「トピックの掲載」機能を持っています。これらの特性を自社のニーズや強みと比較検討し、それが目指す目的と一致するならば、「スタンバイ」の導入を考慮することを強く推奨します。
また、採用サイトの構築サービス「リクデザ」を利用すれば、そのオプション機能を活用することで、「スタンバイ」だけでなく、Indeed、求人ボックスなどといった11の求人情報検索エンジンと、自動的に連携し、求人情報を掲示できるようになります。
そして、「リクデザ」では、専任のアドバイザーが採用活動を全面的にサポートしてくれます。ウェブサイトの構築から採用戦略の立案、さらには求人広告の表現方法まで、相談できる範囲は広範です。これにより、あなたの会社に最適な採用マーケティングを具現化することが可能となります。