中途向け採用サイトに入れるべきコンテンツを紹介

2023/06/05

はじめに

採用担当者は、採用状況に悩みを抱えていることがよくあります。現在の採用市場では、優秀な人材を確保するために、企業は自社の魅力を求職者に強力にアピールする必要があります。

ただ求人サイトに情報を掲載するだけでは、「他の企業の一つ」と認識されてしまい、求職者に印象を残すことは難しいかもしれません。そこで多くの企業が自社の採用サイトを制作することで、新たな人材獲得に取り組んでいます。

この記事では、中途採用向けサイトの重要性、掲載すべきコンテンツ、具体的な制作方法について解説します。もし採用サイトの制作を検討している方がいらっしゃれば、ぜひ参考にしてください。

目次

中途採用の難易度が高まっている?採用サイトを作る必要性

現在の就職・転職市場は売り手市場と言われており、競争が激しくなりました。企業が中途採用で優れた人材を獲得することはますます難しくなっています。優秀な人材を競合他社に先んじて採用するためには、特別な取り組みが求められます。

企業が取り組むことの一つが、採用サイトの制作です。自社専用の採用サイトや採用ページを設けている企業は増えてきています。以下では、採用サイトの必要性について詳しく解説します。

①転職希望者の8割以上が企業の採用サイトの情報を重視している

「人と仕事研究所」という株式会社アイデムが運営しています。その中の特集記事には、「転職希望者の83.1%が求人サイトの情報を重視している」という記載があります。

つまり、採用サイトが存在しない場合、その企業は「情報が得にくい」「採用に積極的ではない」と判断される可能性があります。近年、採用市場は売り手市場となっており、情報の充実した企業に転職希望者が集まるのは自然なことです。さらに、多くの転職者に企業情報をアピールするためにも、採用サイトの作成は必要不可欠です。

②魅力的な採用コンテンツで応募者の意欲を上げる必要がある

採用サイトの必要性の一つは、採用コンテンツを発信し、転職希望者の応募意欲を高めることです。

先に述べた調査結果から、転職希望者の8割以上が採用サイトの情報を重視していることが明らかになりました。言い換えれば、この状況は大きなチャンスと言えます。魅力的なコンテンツを提供することで、多くの転職希望者の応募意欲を高めることができるでしょう。

転職希望者が自身の働く姿や入社後のキャリアを具体的にイメージできるようなコンテンツを制作すれば、彼らの意欲が高まり、応募数の増加が期待できます。採用サイトは一般的な求人サイトとは異なり、自由にページを設計することができるため、入社への意欲を高める情報を充実させることができる点も魅力です。特に競争率が高い業界では、採用サイトを差別化ツールとして活用することが重要です。

③具体的で正確な情報を載せることでミスマッチを防止する

採用サイトの作成は、採用後のミスマッチを防止する上でも重要です。

採用後のミスマッチは、企業と社員の双方にとって避けたい状況です。誰もがミスマッチによって幸せにはなりません。多くの場合、採用後のミスマッチは、企業側の情報発信の不足から生じます。

採用サイトを作ることで、具体的な企業情報を掲載することが可能です。企業が求める条件や新しい人材に期待する適性を明確に伝えることができます。また、一般的な求人サイトのような文字数制限もありません。

求職者側も、正確な企業イメージを把握した上で応募を検討できます。給与などの表面的な条件だけでなく、より深い情報を得ることができます。その結果、単に条件だけで応募してくるケースは減少するでしょう。このように、採用ミスマッチを防ぐためには、採用サイトを通じて十分な情報発信を行うことが重要です。

中途求職者が企業の採用サイトを見る理由

中途採用を希望している求職者が企業の転職サイトを訪問する意図には、どのようなものがあるのでしょうか。

代表的な理由として、「募集要項だけではわからない詳しい情報を確認するため」という目的が挙げられます。具体的には、企業の従業員のプロフィールや企業理念が自分と合致するかどうかなどを慎重に確認しているようです。

転職希望者は、新卒者とは異なり、すでに企業での仕事経験を持っています。そのため、仕事に対するイメージや自身の希望が新卒者よりも具体的になっています。このことから、転職希望者は採用サイトを通じて、入社後の働き方やキャリアに関する具体的な情報を期待していると考えられます。

Webメディアのコンテンツは、ユーザーが何を求めているのかを理解した上で作成することが基本です。この前提は、企業の採用サイトにおいても例外ではありません。採用サイトのコンテンツを制作する際には、転職希望者に対して具体的な情報を提供していくことを意識しましょう。

中途向け採用サイトに載せるべきコンテンツを紹介

転職者に具体的かつ豊富な情報を提供するためには、中途向け採用サイトに以下の3つのカテゴリーに分類できるコンテンツを掲載することが重要です。

①会社に関する情報
企業の概要や沿革、ビジョン・ミッションなど、会社の基本情報を提供することで、企業の価値観や文化を伝えます。
従業員の声やインタビュー、社内イベントのレポートなどを通じて、社風や雰囲気を具体的に伝えます。

②仕事に関する情報
採用職種やポジションの詳細な説明、具体的な業務内容や役割を明示します。
部署やチームの紹介、先輩社員の仕事の一日など、具体的な働き方やキャリアパスに関する情報を提供します。

③待遇やオフィス環境に関する情報
給与や福利厚生、ワークライフバランスの取り組みなど、待遇面の詳細情報を提示します。
オフィス環境や設備、社内制度や福利厚生制度の説明を行い、働く環境の魅力をアピールします。
以上の3つのカテゴリーから、より具体的に採用サイトに掲載すべきコンテンツを解説していきます。これらのコンテンツを通じて、転職者に魅力的な情報を提供し、応募意欲を高めることが重要です。

①会社に関すること

転職希望者が抱く「どんな企業なのか?」という疑問を解消するためには、以下のようなコンテンツが必要です。

●事業やサービス内容
採用サイトに掲載するコンテンツとして最も重要なポイントは、事業やサービス内容です。転職希望者は、企業の将来性や価値観、社会への貢献度などに関心を持っています。具体的でわかりやすい情報を提供することが重要です。単に事業内容を伝えるだけでなく、顧客や社会に対してどのように貢献しているかも記載しましょう。また、代表からのメッセージを添えることも効果的です。

●社風
社風は企業の雰囲気を伝えるために重要な要素です。転職者は「入社後に馴染める企業か?」という点を判断するために社風を確認します。社風を伝える際には、形式張らずに日常的な業務の風景を具体的に描写することが重要です。文章だけで伝えるのではなく、社員ブログなどを活用してカジュアルに社風を伝えることも考慮しましょう。また、外部サービス(例: Wantedlyやnote)を利用して社風ページを作成することも有効です。

●企業理念やビジョン
企業の理念やビジョンは重要なポイントです。企業が事業において何を重視しているのか、将来的にどのようなビジョンを持っているのかをわかりやすく伝えることが求められます。単に理念を列挙するだけでなく、それぞれの理念に対する想いを伝えることで真剣さをアピールしましょう。また、入社した人材にどんな貢献を期待しているのかも明示することが重要です。

●会社の規模や従業員数
転職希望者は会社の規模や従業員数にも関心を持っています。大企業への転職だけでなく、企業と一緒に成長したいと考えている人もいます。採用サイトのコンテンツを通じて、規模や従業員数を拡大する展望を伝えましょう。現状の規模が小さくても、将来性を感じさせる情報を提供することで応募を促すことができます。特に、明確なコンセプトを持って少数精鋭で運営している場合は、その特徴をしっかりと記載しましょう。

●経営者挨拶
経営者挨拶は、中途採用サイトに必須のコンテンツです。経営者の考え方が会社の全てに影響を与えることは言うまでもありません。求職者の多くは、会社選びにおいて「経営者がどんな人物か」という点を重視しています。特に、経験を積んだ転職希望者は、以前の経験から経営者の考え方に敏感です。
経営者の考え方やビジョンをわかりやすく伝えることが重要です。経営者の写真を掲載することで親近感が生まれ、経営者の考え方やビジョンがより伝わりやすくなります。

②仕事に関すること

求職者は、入社後に従事する仕事についても関心を抱いています。採用サイトには、以下のようなコンテンツを追加することで、求職者に対して魅力的な情報を提供しましょう。

●仕事内容の詳細
求職者が従事する仕事内容を詳しく説明しましょう。具体的な業務内容の説明は、求職者が自身の経験やスキルを適応させられるかどうかを判断する上で重要です。業務内容の説明にとどまらず、仕事の魅力ややりがいも伝えることに注力しましょう。

●仕事のやりがいや難しさ
募集している仕事のやりがいや難しさについても具体的に記載しましょう。求職者にとってやりがいのある仕事であることを伝えることで、入社後のモチベーション向上につながります。同時に、仕事の難しさやストレス要素も正直に伝えることで、求職者が自身の適性を判断できるようにしましょう。

●求めるポジションへの要件
募集しているポジションに求められる要件を詳細に明示しましょう。資格や経験の必要条件と好ましい要素を明確に示すことで、求職者は自身の適格性を確認できます。また、入社後に期待される役割や貢献度についても具体的に記載すると良いでしょう。

●キャリアパス
入社後のキャリアパスについても明確に伝えましょう。最初の業務だけでなく、将来的な成長や昇進の機会についても具体的に説明することで、求職者の応募意欲を高めることができます。複数のキャリアパスや成長の可能性を示すことで、求職者に将来の展望を感じさせましょう。

●社員インタビュー
社員インタビューを掲載することで、企業の雰囲気や社内の風土を具体的に伝えることができます。社員が入社インタビューを掲載することで、企業の雰囲気や社内の風土を具体的に伝えることができます。求職者は、既存の社員がなぜ入社したのかを知ることで参考にすることができます。また、入社後の同僚やマネージャーとの関わりを気にすることもありますので、募集している部署の社員やポジションのマネージャーなどのインタビュー記事を掲載しましょう。

インタビューの内容としては、一般的な業務日の流れや仕事に対する思い、なぜこの企業を選んだのかなどが挙げられます。求職者がミスマッチを避けるためにも、インタビューを受ける社員には率直な意見を述べてもらうようにしましょう。また、インタビュー風景などの写真も添えることで親近感を与えることができます。

●評価制度
評価制度もぜひ採用サイトに掲載しましょう。評価の基準や評価制度の運用方法を明確に説明することで、求職者は自身がどのように評価され、企業に貢献できるのかをイメージしやすくなります。
具体的にどのような要素を評価するのか、評価制度の管理方法などをわかりやすく説明しましょう。

これらの情報を提供することで、採用サイトはより魅力的なものになり、求職者にとって魅力的な企業であることを伝えることができます。求職者が入社後にどのような仕事に携わり、成長できるのか、また、評価制度やキャリアパスなどの働く環境についても明確に伝えることで、長期的な雇用関係を築く可能性も高まります。"

③待遇やオフィス環境に関すること

競争率が激しい採用市場において、企業が優秀な人材を獲得するためには、採用サイトに魅力的な情報を提供することが重要です。待遇やオフィス環境に関する情報を具体的かつ正確に記載することで、求職者へ効果的にアピールできます。以下は、一流のウェブディレクターとしての視点から、採用サイトに含めるべき情報のリライト例です。

●給与や賞与、その他インセンティブ
給与や賞与の情報は、求職者にとって重要な判断基準です。明確で誤解のないような記載を心掛けましょう。また、インセンティブやみなし残業の有無についても明確に伝えることが重要です。

●休日休暇
求職者にとってプライベートとのバランスが重要な休日休暇について、正確な情報を提供しましょう。休日の曜日や有給休暇の制度に関する情報を明確に記載することで、求職者の不安を解消します。

●勤務地
勤務地に関する情報は、求職者が通勤の可否を判断するために重要です。勤務地の明確な記載を忘れずに行いましょう。内定後に決定する場合は、想定される地域の候補を示し、内定後に決定される旨を明記してください。

●勤務時間
具体的な勤務時間について記載することで、求職者は働きやすさをイメージしやすくなります。定時や土日祝日の勤務時間の違いがある場合は、それぞれを明確に示しましょう。フレックスタイム制を採用している場合も、標準労働時間やコアタイムなどの詳細な情報を提供しましょう。

●福利厚生
法律で義務付けられている福利厚生に加えて、企業独自の魅力的な福利厚生も記載しましょう。社員のサポートに役立つ施設や制度を具体的に紹介することで、求職者に好意なイメージを与えることができます。求職者が不安を感じる可能性のある健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険についても、実施していることを明確に記載しましょう。

●オフィス環境
快適な働き環境をアピールするために、オフィス内の環境についても紹介しましょう。テキストや写真だけでなく、動画を活用することも効果的です。

特にアピールしたいポイントをピックアップして取り上げ、オフィス環境の魅力を伝えましょう。例えば、快適なオフィスチェアやスタンディングデスクなどの業務環境に関する情報を提供することで、働きやすさをアピールできます。また、ランチスペースやカフェスペース、飲み放題のドリンクサーバーなど、業務とは直接関係しない環境の魅力も積極的に伝えましょう。

採用サイトは制作会社に依頼するか自社で作るかの2パターン

採用サイトを制作する方法には、一般的に以下の2つのパターンがあります。

①制作会社に依頼する
採用サイトの制作を外部の専門会社に依頼する方法です。制作会社はウェブデザインや開発の専門知識を持っており、プロの手で魅力的なサイトを作り上げることが期待できます。

②自社で作る
自社のウェブデザインや開発チームが採用サイトを制作する方法です。自社のメンバーが企業のビジョンや要件を理解し、サイトを作り上げることになります。

採用サイトは企業のブランドやイメージを伝える重要なツールですので、適切な方法を選び、採用に対する戦略や目標に合致するサイトを作り上げることが大切です。

①制作会社に依頼する場合

専門の制作会社に依頼すると、自社の要件に基づいた採用サイトを専門的に制作してもらうことができます。

自社がウェブサイト制作のスキルや知識を持っておらず、完全に無知な場合は、自社で採用サイトを作成することは難しいでしょう。社内の従業員にウェブサイト制作のスキルを習得させるには時間がかかり、結果としてクオリティの低いサイトになる可能性もあります。ノウハウが不足している場合は、コストをかけてでも制作会社に依頼する方がスムーズな道です。

制作会社に依頼する場合、採用サイトのクオリティに応じて費用が異なります。最低限の要件のみであれば、25〜40万円程度で依頼することができます。一方、動画コンテンツが豊富なサイトや採用管理ツールとの複雑な連携を必要とするサイトなどは、100万円を超える費用がかかることもあります。自社の採用サイトに求めるクオリティを検討し、予め費用についても考慮しておくことが重要です。

採用サイトは企業のブランドイメージを形成し、求職者にアピールする重要な役割を果たします。専門の制作会社に依頼することで、専門的なスキルと知識を活かしたクオリティの高いサイトを実現できます。費用や要件を考慮しながら、最適な選択を行いましょう。

②自社で制作する場合

自社で採用サイトを制作することのメリットや代表的なHP制作ツールについて説明いただき、ありがとうございます。自社での制作には時間がかかるかもしれませんが、金銭的なコストを節約できるだけでなく、自社の希望を直接サイト設計に反映させられる点や、Web制作のノウハウが自社に残るというメリットがあります。

近年はHP制作ツールやサービスが充実しており、ゼロからコードを組む必要はありません。ただし、本格的なサイト制作にはツールの使い方やデザイン、SEOなど、さまざまな知識が求められます。そのため、学習コストを念頭に置いたうえで、外注と自社制作を比較・検討することが重要です。

以下では、代表的なHP制作ツールである「WordPress」「engage」「採用係長」について紹介いたします。

WordPressは、世界中の個人や法人に利用されているブログサービスですが、自由度の高さからHP制作ツールとしても活用できます。採用サイトの制作にも問題ありません。

WordPressのメリットとしては、プラグインの追加によりさまざまな機能やデザインのサイトを自由に作成できる点が挙げられます。手間をかければ、独自性の高いサイトを制作することも可能です。また、サーバーやドメインの費用のみで利用できるコストの低さや、更新の簡単さも魅力です。ただし、一部の人にとっては学習コストがかかることもあります。企業の採用サイトに求められるクオリティを実現するためには、HTMLやデザインの知識が必要です。

engageは、就職・転職支援業界大手のエン・ジャパン株式会社が提供している採用サイト作成用のツールです。最大の魅力は完全無料で利用できることです。費用を抑えて採用サイトを制作したい場合におすすめです。また、学習コストも抑えられます。豊富なデザインプレートが用意されているため、情報を入力するだけで簡単に採用サイトを制作できます。さらに、「Indeed」や「Googleしごと検索(Google for Jobs)」、「Facebook」、「Twitter」などの外部サービスとの連携も可能です。制作した採用サイトを外部サービスに公開することで、求人の認知度を広げることができます。ただし、無料であるため、サイトの自由度はやや低いです。独自性の高いサイトを制作するのは難しいかもしれません。

採用係長は、株式会社ネットオンが提供している有料の採用サイト作成ツールです。特徴としては、独自ドメインを使用できる点が挙げられます。自社のサイトと同じドメインを使用することも可能であり、自社サイトと一括でSEO対策を実施することができます。採用サイト作成ツールとして非常に完成度が高く、採用管理機能やWeb面接の機能なども利用できるため、採用プロセスを効率化することができます。ただし、料金プランによって月額費用がかかるため、コストが大きいというデメリットもあります。コストに見合った効果が得られるのかどうかは、無料のトライアルを利用して確認することをおすすめします。

以上が、代表的なHP制作ツールである「WordPress」「engage」「採用係長」の概要です。それぞれにメリットやデメリットがありますので、自社の要件や予算、学習コストを考慮して選択することが重要です。自社で採用サイトを制作する場合、必要な知識やスキルを持つウェブディレクターを雇用することも検討してください。

さいごに

競争率が激しい採用市場では、優秀な人材を獲得するためには、企業が能動的なアクションを起こすことが求められます。単に求人を掲載するだけでは、今後ますます応募者数が減少することは避けられません。

採用サイトを制作する際には、求職者目線で魅力的であり、具体的な仕事内容を伝えるコンテンツを盛り込むことが重要です。これにより、求職者に対して効果的に自社の魅力をアピールすることができます。採用サイトの制作方法としては、自社でツールを使用して作成する方法もありますし、専門の制作会社に依頼することもできます。どの方法を選ぶかは、予算やスケジュール、求めるクオリティなどを検討した上で決めるべきです。