採用サイトに数字によるコンテンツは必須か?参考になるサイト6つとその詳細

2023/12/04

求人情報を提供する一方で、企業の魅力を具体的に伝える役割も果たす採用サイト。その一つとして、「数字で見るコンテンツ」が注目されています。これは、求職者に対して具体的かつ客観的な情報を伝えることが可能な手段となります。しかし、どのような情報を数値化して表現すれば良いのか、どのように活用すべきか迷っている企業の方々も多いのではないでしょうか。

本記事では、そんな疑問を解消すべく、「数字で見るコンテンツ」を巧みに活用している採用サイトを6つピックアップし、その具体的な活用方法についてもご紹介します。さらに、記事の後半部分では、採用サイト構築において他にも重要となるコンテンツについても触れています。効果的な採用サイトを作りたいと考えている皆様、ぜひとも本記事を参考にしてみてください。

目次

採用サイトにおける『数字』で見るコンテンツの大切さ

数字で見るコンテンツと言うと何を指すのでしょうか。それは、会社の情報を数字を駆使して紹介するコンテンツのことを意味します。具体的には、例えば、有給休暇の取得率や、育児休業の取得率、さらには育児休業からの復帰率といったデータを提示することです。

求職者は具体的なデータを見て、自分が働く会社の実態を理解したいと思っています。そのため、これらの情報を数値で分かりやすく提示することで、求職者に対する不安を和らげ、会社の魅力をより具体的に伝えることが可能となります。

さらに、これらの情報を視覚的に表現するインフォグラフィックなどの手法を活用することで、情報の伝達効果を高めることができます。これにより、求職者にとって印象に残る情報を提供し、採用成功の可能性を高めることができるのです。

採用サイトで活用されているコンテンツの数字分析6選

ここでは、採用サイトの中で特に効果的なコンテンツ利用方法を数字とともにご紹介します。全7つのサイトをピックアップし、それぞれ何が成功の要因となっているのかを詳しく掘り下げています。採用サイトはそれぞれで異なるコンテンツを駆使しており、その中にあなたが採用活動で取り入れたい要素がきっと見つかるはずです。一つ一つの事例をじっくりとご覧になって、あなたの採用戦略に活かしてみてください。

株式会社日立ハイテクノロジー

日本の先端技術を世界に提供している株式会社日立ハイテクは、半導体の総合ソリューションから基礎技術とアプリケーションの融合による革新的なソリューションまで、多岐にわたる分野で事業を展開しています。

その魅力を具体的な数字で伝えるためのコンテンツが、採用サイト上にインフォグラフィックとしてわかりやすく紹介されています。

ここで紹介されているのは、会社の基本情報である設立年や事業展開している国及び地域、海外従業員比率などです。さらには、働きやすさの指標である育児休業復職率や、社会貢献の一環としての理科教育参加者数、そして環境貢献活動の一部を示すCO2排出量まで、多面的な情報が網羅されています。

サイト訪問者はページ上部に配置された各データを一目で把握することができ、さらに詳しい情報を求める際には、そのデータをクリックするだけで自動的に詳細データが掲載されているページ下部へと移動します。

このように、働き方についての情報だけでなく、社会貢献や環境貢献といった企業の多面的な価値を伝える情報も含めた豊富なデータ提供が、株式会社日立ハイテクの採用サイトの大きな特長となっています。


ヤフー株式会社について

ヤフー株式会社は、国内最大のポータルサイト「Yahoo!JAPAN」を中心に、様々なインターネットサービスを提供する企業です。

彼らの採用サイトは、インフォグラフィックを活用して、企業の健全性や働きやすさを示す様々な数値データを公開しています。具体的には、以下のような情報が提供されています。


1. 増収の連続年数
2. 売上の構成比率
3. 有給休暇の取得率
4. 社員の平均年齢
5. 男性社員の育児休業取得率
6. 産休・育休から職場復帰した社員の割合


例えば、「有給休暇の取得率が79.3%」や「社員の平均年齢が35.1歳」など、一見するだけでもわかりやすいデータが整理されています。これらの項目をクリックすれば、より詳細な情報も確認できます。

特に、「産休・育休からの復職率」や「男性の育児休業取得率」などのデータは、ヤフー株式会社がどれほど働きやすい環境を提供しているかを数値化して示しており、求職者にとって有益な情報と言えるでしょう。


ポノス株式会社について

ポノス株式会社は、「にゃんこ大戦争」などの多数のヒットアプリケーションを提供している企業として知られています。

その採用サイトでは、彼らが豊富に提供している情報をインフォグラフィックを活用して視覚的に表現しています。これにより、職場の環境と雰囲気を具体的に理解することが可能となります。

具体的には以下のような情報が提示されています。


・職員の男女比率
・オフィス内の気分や環境
・スタッフの平均年齢
・有給休暇の取得率
・社員の離職率
・社員が1日に費やすゲームの時間
・職員の平均帰宅時間


これらの情報は、企業としての透明性を保つと共に、求職者が自身のワークスタイルや価値観とマッチするかどうかを判断する一助となるでしょう。

特に興味深いのは、「社内の雰囲気」を具体的な数値で表現している点です。これは一般的には数値化しにくい要素ですが、ポノス株式会社はこれを「テキパキ」「ゆったり」「にぎやか」「アットホーム」の4つのカテゴリーに分け、それぞれの比率を示しています。

また、ゲーム開発会社としてユニークな特徴の一つに、「社員の一日のゲーム時間」を公開している点があります。これは、社員が自社のゲームを楽しむことを推奨し、その中から新たなアイデアや改善点を見つけ出す、という企業文化を象徴しています。


ガンホー・オンライン・エンターテイメント社の株式

ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社は、自社のウェブサイトhttps://www.gungho.co.jp/jp/recruit/number.html
を通じて、「パズドラ」をはじめとする人気ゲームアプリの制作・配信を行っている企業として知られています。

その採用情報ページでは、ユニークな視点で社内環境を紹介しています。具体的には、インフォグラフィックを用いて以下のようなデータを掲載しています。


1. メガネをかけている社員の割合(メガネ率)
2. スーツを着用している社員の割合(スーツの割合)
3. 社員がゲームを始めてからの年数(社員の平均ゲーム歴)
4. 社員が1日に費やすゲームの時間(社員の平均ゲームプレイ時間)
5. 社員が取得する有給休暇の消化状況(有給休暇消化率)
6. マッサージルームを利用する社員の数(マッサージルームの平均月間利用人数)
7. リフレッシュルームの利用率


これらのデータは、一見すると単なる数値に過ぎませんが、実は社内の雰囲気や働きやすさを反映しています。「メガネ率」や「スーツの割合」は、社内のドレスコードや自由な雰囲気を示す一方で、「マッサージルームの平均月間利用人数」や「リフレッシュルームの利用率」は、社員の福利厚生やリラクゼーションの機会を表しています。これらの情報を通じて、ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社の魅力が伝わるでしょう。


クーリエ社の概要

引用元:株式会社クーリエ https://www.courier.jpn.com/recruit/data/

株式会社クーリエとは、老人ホーム検索サイトの運営を行う企業です。

彼らの採用サイトでは、インフォグラフィックというビジュアルを活用して、企業文化や社員の生活スタイルをいくつかの数値で伝えています。以下はその一部です:


・産休取得率
・有給取得率
・入社前に経験した業界
・文系・理系の割合
・社内で卓球をしたことがある人の割合
・社内で昼寝をしたことがある人の割合
・お弁当持参率


これらのデータから、「入社前に経験した業界」や「文系・理系の割合」など、社員一人ひとりのバックグラウンドや、社内で活躍している人々の多様性が視覚的に理解できます。

さらに、「社内で卓球をしたことがある人の割合」や「社内で昼寝をしたことがある人の割合」などの情報からは、社員がリラックスして自由に働ける環境が整っていることが伺えます。これらの数値は、企業の働きやすさや社員の福利厚生を表す指標ともなり、株式会社クーリエの魅力を端的に示しています。


ダイサン株式会社について

出典:株式会社ダイサン https://www.daisan-g.co.jp/recruit/scale/

株式会社ダイサンは、ビジネスの中心にあるのがビケ足場や仮設足場の提供という特異な事業を展開している企業です。

その採用サイトにて、企業の風土や働きやすさを示す様々なデータが、視覚的に理解しやすいインフォグラフィックを活用して紹介されています。具体的には、以下のような項目が掲示されています。

1. 社員の平均年齢
2. 有給休暇の実際の取得日数
3. 各職種の社員構成比
4. 管理職の平均年齢
5. 新入社員の出身地
6. 社員の血液型の割合
7. 企業が保有する車両の数

特に「管理職の平均年齢」の公開は、求職者にとっては、自身が入社後にどのようにキャリアを積んでいけるのか、具体的なイメージを描きやすい貴重な情報となり得ます。このように、株式会社ダイサンは、自社の特色や働く環境を透明に公開することで、求職者の選考に役立つ情報を提供しています。

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数字で見るコンテンツ以外に求められる採用サイトの要素

採用サイトの設計において、数字で表現される具体的な情報は必要不可欠なコンテンツとなります。これは応募者が求める情報を数値として提示することで、その企業の魅力や求職者が取り組むべき業務内容を明確に伝えることができます。しかしながら、採用サイトが求職者にとって真に有用であり、かつ企業の魅力を十分に伝えるためには、その他の要素も同時に取り入れることが必要です。

コンテンツ名とその内容は以下の通りです:


1. 会社紹介や経営方針:ここでは企業がどのような事業を行っているのか、また、その企業の価値観や理念が何であるかを詳細に説明します。

2. 選考の流れ:応募から採用までの具体的なプロセスを明示することで、応募者が何を経て採用されるのかを理解する手助けとなります。

3. 募集要項:現在募集中の職種や、それらの職種に応募するために必要な資格や条件などを明記します。

4. 社内制度:有給休暇の日数や、社員教育のための研修制度など、企業が提供する福利厚生を紹介します。


これらのコンテンツは求職者が企業を理解し、自身のキャリアパスと照らし合わせるための重要な指標となります。また、当メディアでは新卒採用に特化したコンテンツの作り方について詳しく解説しています。他社との差別化を図るためのユニークなコンテンツの作り方も紹介しておりますので、ぜひご一読いただければと思います。

まとめ

まとめこの記事では、数字によって裏付けられたコンテンツの重要性と、参考になるウェブサイトをご紹介しました。これらを適切に利用することで、求職者が魅力を感じ、応募を考えるような採用サイトを構築することが可能となります。

ただし、自社だけで魅力的な採用サイトを作り上げるのには不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。そうした場合には、採用サイトの制作専門のサービスを利用することを検討してみてください。効果的な採用サイトの制作を専門家に任せることで、自社の業務に専念することができます。採用サイト制作サービスの利用は、質の高い採用サイトを求める企業にとって、有効な手段となり得ます。