数多く存在する採用サイト群の中で、どうすれば自社の採用サイトを目立たせ、求職者に選ばれるのか。そのカギを握るのが、採用バナーの存在なのです。
たとえ自社の採用サイトが最高クラスの内容であっても、それを求職者に知ってもらえなければ全く無意味です。求職者をうまく自社のエントリーフォームに誘導する役割を果たすのが、採用バナーなのです。
しかし、一体どのようなバナーが求職者を引きつけるのか、バナー作成時にどのようなポイントを押さえておくべきなのか、具体的にどのような手法を用いれば良いのか、といったことは初めての方にとっては難しい問題でしょう。
そこで、この記事では、採用サイトへの流入を飛躍的に増やすことができる、効果的なバナー作りのポイント、そして参考になるサイトやバナー設定方法、注意すべき点などを紹介します。これを読めば、バナー作成に自信が持てるようになるでしょう。
目次
- 採用サイトへの誘導に効果的なバナーとは
- 採用サイトのバナーが重要なわけ
- 魅力的な採用サイトのバナーとは?
- 参考にしたい!おすすめバナーサイト5選
●バナーまとめについて
●Banner Design Archiveについて
●バナーデザインギャラリーについて
●banner galleryについて
●ブブンデザインアーカイブについて - 採用サイトのバナー作成の5つの重要なポイント
●重要な情報は左上に配置する
●文字情報を端的にまとめる
●遷移先のウェブサイトと訴求ポイントを一致させる
●見やすい文字や画像を選択する
●クリックを促すボタンを配置する - 採用サイトのバナーの作り方と注意するポイント
●採用サイトのバナーを作る3つの方法
自社で制作する
●外注を利用する
●CMSの内部機能によるバナー作成
●採用サイトでのバナー作成の注意点
目的とターゲットを見失わない
●バナーを複数作成しておく - まとめ
採用サイトへの誘導に効果的なバナーとは
まず最初に、なぜバナー作成が重要なのか、そして求職者にとってどのようなバナーが魅力的に映るのかについて説明していきたいと思います。バナーは、採用において非常に重要な役割を担っています。それは、求職者に対する企業の第一印象を形成するための重要なツールだからです。より具体的に言うと、魅力的なバナーは求職者の注意を引き、彼らがクリックして詳細情報を見たいと思うような興味を引き立てます。そのため、どのようなバナーが求職者にとって魅力的なのかを理解することは、効果的な人材採用のための重要なステップとなります。
採用サイトのバナーが重要なわけ
バナーという言葉は、日本語に翻訳すると「旗」または「のぼり」を意味します。つまり、バナーはウェブページを宣伝し、ユーザーを特定の方向に誘導する役割を果たしています。
これを採用サイトの観点から見ると、バナーの役割は非常に重要になります。なぜなら、採用サイトに訪れた求職者を特定の行動に誘導することができるからです。例えば、求職者が特定の職種や募集情報をクリックするように促すことができます。
さらに、バナーを効果的に作成し、設置することで、採用サイトのクリック率が向上します。これは、バナーが求職者の注意を引き、興味を引くためです。そして、クリック率が上がると、応募率も同様に上がる可能性があります。これにより、より多くの優秀な求職者を集めることが可能になります。
つまり、バナーは採用サイトのエンゲージメントを増加させ、求職者の応募を促進する重要なツールであると言えるでしょう。
魅力的な採用サイトのバナーとは?
さて、いろいろなバナーの中から、いったいどのようなデザインが求職者に対して魅力を感じさせるのでしょうか。その答えを探るべく、我々は詳細な分析を行いました。
マーベリック株式会社のRMグループが2015年から2016年の間に行った調査によれば、広告の表示回数が10万回以上を記録した新卒採用および中途採用のバナー広告を精査し、以下のような結果が得られました。
■使用されている背景の色
新卒採用では最も多く使われている色は白で、次いでピンクと青が続いています。
中途採用でも、同様に白が最も多く使われており、ピンクと水色がそれに続きます。
■使用されている画像の種類
新卒採用・中途採用ともに、写真を使用し、文章と背景との組み合わせが一般的です。
■バナーの中で画像が占める大きさ
新卒採用では、画像が大きく、そのインパクトを重視したバナーが多いのに対し、中途採用では画像が小さく、求人に関する具体的なテキストが重視されています。
■写真と文章の関連性
新卒採用では写真と文章の関連性は低く、中途採用ではその関連性が高いことが調査から明らかになりました。
この調査結果から、新卒採用の求職者に対しては「画像のインパクトが強い」バナーが魅力的に感じられる一方で、中途採用の求職者に対しては「具体的なテキスト」が含まれているバナーが重要であることが見て取れます。
つまり、社会人経験を持つ中途採用の求職者にとっては、採用サイトのバナーをクリックする際にも、派手さよりも具体的な職務内容や求人情報が詳細に書かれていることが優先されます。
同じ求職者でも、新卒採用と中途採用、それぞれのターゲットに対して最適なバナーを制作することで、より効果的な結果を得ることができるのです。
※採用サイトがなぜ重要なのか、その詳細についてはこちら→【採用サイトの立ち上げメリットは?求められるコンテンツとは。】
参考にしたい!おすすめバナーサイト5選
採用ページのバナー重要性把握後、実際にバナー作成に役立つおすすめのバナーサイト5つを紹介します。
バナーまとめについて
バナーまとめがなぜ人気なのか、その理由はその圧倒的なバナー画像の登録量にあります。2023年8月現在、なんと21,300件以上のバナー画像がこのサイトで利用可能です。これだけの豊富な量があれば、求めるバナーがきっと見つかるはずです。
また、このサイトの魅力はその検索機能にもあります。色や業種だけでなく、「テキスト風」や「手書き風」などといった表現別でも検索が可能なのです。これにより、自社のブランドやイメージに最も近いバナーを見つけることができます。
バナー作成に不慣れな方でも心配いりません。その理由は、このサイトの使いやすさと多機能性です。自身がイメージするバナーを効率的に探し出すことが可能です。これらの特性が、バナーまとめが多くの人々に支持される理由でしょう。
Banner Design Archiveについて
Banner Design Archiveとは、2023年の8月時点で2,129件ものエントリーが存在する、非常に充実したデータベースです。このアーカイブでは、サイズ、色、業種といった複数のパラメーターを基に検索を行うことが可能です。
Banner Design Archiveの特徴的な点は、スクロールに応じて新たな情報が自動的に読み込まれるというポイントです。これにより、次のページへと進むためのクリックが一切不要となります。
この機能のおかげで、多くのバナー情報を手間なく閲覧することが可能となります。ユーザーが何度もクリックする手間を省き、サイト全体の使いやすさを大幅に向上させています。これがBanner Design Archiveの魅力の一つと言えるでしょう。
バナーデザインギャラリーについて
バナーデザインギャラリーは、ただ色や大きさだけでなく、日本の中だけでなく海外を含めた地域ごとにも、デザインを検索することが可能な素晴らしいプラットフォームです。
このギャラリーは投稿型のウェブサイトで、あなた自身が作ったバナーデザインを投稿し、他の人々とシェアすることもできます。
さらに、新着順や人気順にデザインを並べ替えて表示することができるので、最新のトレンドや人気の高いデザインをチェックし、それらを参考に自分のデザインを作ることができます。これは、自分だけのオリジナルデザインを作り上げ、人々に印象を与えるための非常に便利な機能です。
banner galleryについて
2023年8月時点で、banner galleryは3,500件以上の豊富な登録数を誇っています。その中からサイズや色、業種といった具体的な条件だけでなく、キーワードを使っても絞り込み検索が可能です。
banner galleryの魅力は、そのWebサイトの使いやすさと見やすさにあります。ユーザーが迷わず操作できるように工夫されているのが特徴的です。
また、バナーのサイズが一覧でシンプルに表示されている点も利用者にとっては大きな利点となっています。これにより、どのサイズを選べば良いのか迷っている方々にとっては非常に参考になることでしょう。これらの特徴からbanner galleryは、幅広いユーザーにとって便利なサイトと言えるのではないでしょうか。
ブブンデザインアーカイブについて
ブブンデザインアーカイブは、その名が示す通り、特定の部分に焦点を当てて検索を行うことが可能なのが一番の特色と言えます。業界や分野に特化した検索も可能で、多岐にわたる情報を取り扱うことができます。
また、本サイトは「見出し」や「サイドメニュー」といった特定のパーツを個別に参照できる機能を提供しています。これにより、お気に入りのデザインを選んで、直接デザインソフトにドラッグするだけで、新しいデザインの作成が可能となります。これは、独自のデザインを作り出すための助けとなることでしょう。
このように、ブブンデザインアーカイブは、個々のデザインパーツから全体のデザインまで、幅広い範囲の検索と参照が可能なのが魅力です。それにより、自分だけのオリジナルデザインを容易に作成することができます。
採用サイトのバナー作成の5つの重要なポイント
すばらしい採用サイトのバナーを作りたいと思っているあなたへ。そのための助けとなるよう、私たちが重要と考える5つのポイントをお伝えします。これらのポイントは、実際にバナーを作成する際に役立つものばかりです。ぜひ参考にしてください。
重要な情報は左上に配置する
ウェブサイトを利用する際、私たちの視線は自然と画面の左上から右下へと移動する傾向にあります。これは人間の視覚的な特性からくるもので、この事実を理解し活用することが、情報を効果的に伝えるための鍵となります。
あなたが何を伝えたいのか、あるいは訪問者にどの情報を最初に知ってほしいのかを考えてみてください。その情報は、訪問者の目が最初に留まるであろう画面の左上に配置することで、印象に深く刻まれ、より理解されやすいものとなるでしょう。
特にバナー広告においては、その配置位置がクリック率に大きく影響します。何をどこに配置するか、という視点から考えることが非常に重要なのです。
可能な限り、より多くの人々にクリックされ、注目を集めるためにも、画面左上を最優先の配置場所とすることを強く推奨します。これにより、より多くの訪問者があなたのウェブサイトに興味を持ち、訪問を続けてくれる可能性が高まるでしょう。
文字情報を端的にまとめる
一度に伝達したい情報が多くても、それをすべて詰め込むとメッセージが伝わりにくくなります。これは、情報の過剰摂取が反対の効果をもたらす可能性があるためです。
例えば、「年収1,000万円以上、正社員、定時で帰れる求人情報多数」という情報よりも、「年収1,000万円以上を目指しませんか」というシンプルなメッセージの方が、受け取り手には明確で理解しやすいでしょう。
コンパクトにまとめた文章やキャッチフレーズは、求職者の注意を引きつけ、自社の求人サイトへと導く方が、効果的と言えます。
つまり、採用バナーにすべての情報を詰め込むのではなく、詳細情報への興味を引き出し、それを自社サイトで読んでみたいと思わせるような採用バナーを作成することが重要です。
遷移先のウェブサイトと訴求ポイントを一致させる
求職者の注意を引くために何が必要かを考えると、たとえそれがどんなに魅力的でも、採用バナーとその後に移行する自社ウェブサイトの間に一貫性がなければ、それは全く意味を成さないでしょう。求職者がウェブサイトを離れてしまうと、採用バナーを作成した目的が台無しになってしまいます。
採用バナーとその後に遷移する自社ウェブサイトの間に一貫性を保ち、求職者の興味を引くような内容にすることが重要です。
例えば、「年収1,200万円以上」と採用バナーに記載し、それから「年収別」で検索できる自社ウェブサイトに移行させることで、求職者がクリックした時に彼らが抱いている「高収入の仕事を求める」という要望に対応するといった手法が考えられます。このような方法で、採用バナーと遷移先のウェブサイトが一致していれば、求職者の関心を引きつけ、彼らがサイトを離れることなく、貴社の採用情報を探し続ける可能性が高まります。
見やすい文字や画像を選択する
バナー作成の際には、伝達したいメッセージに直結する画像を選ぶことが重要です。その上で、画像のサイズは大きめに設定し、文字が画像に覆い隠されないよう注意が必要です。
視覚として鮮明に映るためには、白の背景に対して赤の文字といったコントラストが強い色合いを選ぶと、読者の目に止まりやすくなります。
また、バナー全体の雰囲気をガラッと変えたいときには、文字のフォントを変更するという方法も有効です。
何を強調し、どのようなイメージを読者に伝えたいのか、そして、文字は画像と併せても読み取りやすいか、これらを考えながらバナーをデザインしましょう。
さらに、文字の大きさについても、いくつかのパターンを試し、最も視認性が高いものを選ぶという検証作業も推奨します。このような工夫を積み重ねることで、より効果的なバナーを作成することができます。
クリックを促すボタンを配置する
優れたバナーデザインを作成したり、魅力あふれるコンテンツを提供しても、求職者がクリックする箇所を明確に認識できない場合、彼らが特別な努力をしてクリックすることはほぼありません。たとえそれが数秒の探し物であったとしても、その短い時間で求職者の興味は急速に落ち込みます。
したがって、「ここをクリック!」や「クリックはこちら」など、一目で理解可能なボタンを設置することは極めて重要です。これらの明確で直感的なクリックボタンは、ユーザーが行動を起こすための明確な道しるべとなり、結果的にクリック率の向上に役に立ちます。ですから、わかりやすく直感的なクリックボタンの設置を心掛けましょう。
採用サイトのバナーの作り方と注意するポイント
採用サイトのバナー作成には、多くの手法が存在します。それぞれの手法が持つ特性を理解し、自社のニーズに最もフィットする方法を選定することが、成功の鍵となります。
この記事では、具体的な採用バナー作成のための3つの手法と、その過程で特に留意すべき2つのポイントについてご紹介します。
採用サイトのバナーを作る3つの方法
自社で制作する
自社でバナーを創り出す場合では、「Illustrator」や「Photoshop」のような画像編集ソフトがよく使われます。
「PowerPoint」や「Excel」を用いても同様の作業が可能ではありますが、画像編集ソフトを使用した方が、より高度で多様な機能を用いることができます。
しかし、画像編集ソフトの多機能さは、未経験者が操作に慣れるまでには多少の時間を必要とします。
初めての方でも手軽にバナーを制作したいとお考えの方は、「バナー 作成 ツール」などのキーワードでウェブ検索を試み、自分自身が操作しやすいツールを見つけることをお勧めします。
外注を利用する
バナー製作を外注する場合には、通常の相場は3,000円から20,000円程度となります。しかし、専門の業者を探す場合、1,000円からサービスを提供しているところも見つけられます。
インターネットで「バナー制作 業者」や「バナー 作成代行」といったキーワードを使って検索を行うことで、様々な業者のポートフォリオや実績を確認することができます。これらの情報を元に、自身が作成したいバナーのイメージに最も近い業者を選ぶことをおすすめします。これにより、バナーの品質を確保しつつ、コストを抑えることが可能となります。
CMSの内部機能によるバナー作成
CMSとは、「コンテンツ管理システム」の略語です。これは、ウェブサイトの情報を更新したり、新たに追加したりする作業を、非常に簡単に行えるように設計されたシステムのことを指します。初心者の方でも、ブラウザ上で文章を入力したり、画像ファイルをアップロードしたりするだけで、この作業を行うことが可能です。
また、CMSの内部機能には画像のサイズを調整する機能も含まれています。これにより、画像の大きさを自由に変更して、ウェブサイトのデザインに最適な状態にすることができます。この機能は、時間が限られている初心者の方々にとって、非常に役立つと言えるでしょう。これらの理由から、CMSは初心者の方々に強く推奨されるシステムです。
採用サイトでのバナー作成の注意点
目的とターゲットを見失わない
全ての行動は、明確な目的とターゲットが存在して初めて意味を持ちます。これらがはっきりしていれば、目標達成に向けた具体的なアクションを想像することも容易になります。
例えば、あなたが企業のバナーを作成しようとしているとき、目的が「とにかく自社の存在を知らせ、ウェブサイトへの誘導を図ること」なのか、「ウェブサイトへの誘導を通じて会員登録を促すこと」なのかを先に明確にすることが重要です。
また、バナーのターゲットを設定する際には、「新入社員」や「中途採用者」といった大まかなカテゴリだけでなく、「男性の新入社員で営業職を希望する人」や、「女性の中途採用者で前職が事務職の2社目を探している人」といったより具体的なターゲットを設定することで、必要なコンテンツがはっきりと見えてくるはずです。
バナーを複数作成しておく
バナー作成は、その目的やターゲットに合わせてデザインを行うのが一般的です。しかしながら、期待していた効果が出なかったり、色調や文字体の修正が必要となる状況がしばしば発生します。
このような事態を避けるために、一種類のバナーだけでなく、最初から多様なパターンのバナーを作り出すことを強く推奨します。
例えば、自社内で最も効果があると予想されていたAパターンよりも、実際にはBパターンの方が顕著な成果を上げる可能性があるという事態が想定されます。したがって、最初から多くのパターンを準備しておくことで、予想外の成功をつかむチャンスを広げることができます。
まとめ
バナーは小さいながらも、その限定されたスペースを超える可能性と能力を秘めています。
この記事を読むことで、バナー制作が初めての方でも「どのように作成すれば最良の結果を得ることができるのか」「どのようにすれば一層効果的なバナーを作ることができるのか」という重要なポイントについて理解することが可能となります。
この記事で紹介するバナーの作成方法を参考に、効果的な採用バナーを作ってみてください。その結果、より多くの優秀な人材を引きつけることができるでしょう。
そして、バナーだけでなく、自社独自の採用サイトを制作することで、採用活動をさらに効果的に進めることが可能です。これにより、企業の成長に大いに寄与することでしょう。